The previous night of the world revolution8~F.D.~

ーーーーー…帝国自警団に匿われてから、およそ5日ほどが経ったある日の夜。

「見てください、ルルシー」

「あ…?何を?」

何を、じゃないですよ、もう。

冗談キツいんですから。

「ほらほら、これですよ」

と言って、俺は自分の顔を指差した。

「…何?前髪でも切った?」

もー、ルルシーったら恥ずかしがり屋さん。

残念ながら前髪は変わってません。

そうじゃなくて…。

「お肌ですよ。俺の美肌!さっきフェイスパックしたばっかりなんです!」

「あ、そう…」

「どうですか?うるうるつやつやでしょう?」

「いや、別に…特にいつもと変わらないけど…」

え?雪のような肌で見惚れちゃったって?

「いやーん、ルルシーったら褒め上手なんですから!」

「…俺、今褒めたっけ?幻聴聞こえてない?」

俺にはちゃんと聞こえましたよ。ルルシーの褒め言葉が。

俺のうるうる美肌には、ルルシーもノックアウトですね。 

「まぁ、何にせよ、顔の手入れするほどの余裕があるんなら良いよ…」

と、ルルシー。

勿論。俺は元気いっぱいですよ。

…そして、こうしてわざわざ寝る前に肌の手入れをしたのには、理由がある。

「…さぁルルシー。そろそろやる気が出てきたでしょう?」

「は?何の?」

「何のって…もー、そんなの決まってるじゃないですか!新婚夫婦が夜にすることと言ったらひと、」

「あー、はいはい。そういうのはいいからな」

「ちょっとルルシぃぃぃ!」

ルルシーは興味を失ったかのごとく、くるっとそっぽを向いた。

酷い。どう思います?これ。

夜の夫婦生活がないなんて、夫婦として危機ですよこれは。

「ほらほら。俺の肌すべすべですよ?触ったら気持ち良いですよ?ルルシーなら触りたい放題ですよ!」

「そうか。さっさと寝ろ」

「ルルシぃぃ〜っ!!」

「くっつくな!」

しっしっ、と追い払われた。犬みたいに。

酷いですよ。シュノさんがいてくれたら、泣いてすがりつくところですよ。

「うぅ、酷い…。俺に…一人で枕を濡らしながら寝ろと言うんですね…?」

「その通りだ。さっさと寝ろ」

聞きました?今の。

もういっそ夜這いして既成事実作っちゃおうかな。

「ルルシーが構ってくれない…。倦怠期ですか…?」

「…何言ってんだお前は…」

「ふーん、良いですもん…。こんな時の為に、ルリシヤが隠し撮りしてくれたルルシーのお宝画像フォルダを眺めながら寝よう…」

「おい。ちょっと待て、何だそれは。まるごと削除しろ」

嫌ですよ。これは俺の宝物なんですから。

死ぬほどコピーして複数のメモリーカードに保存してあるので、絶対消せませんよ。

俺は、一人寂しくベッドに入った…のだが。

「…ルルシーは、まだ寝ないんですか?」

「ん…?あぁ」

ルルシーは、未だに寝る支度をせずに、普段着のままソファに座っていた。