The previous night of the world revolution8~F.D.~

幹部仲間に話を終えると。

「ほぇー…!なんか…えーっと…そんで…。…どういうことだ…!?」

アリューシャ、愕然。

「…お前、ちゃんと話聞いてたのか?」

ルルシーが、ジロッとアリューシャを睨んだ。

まぁまぁ。

「聞いてたっつーの!ちょっと、あの…。よく理解出来なかっただけだよ!」

「それをちゃんと話聞いてないって言うんだよ。この馬鹿」

「まぁまぁ、ルルシー…そう怒らず」

アリューシャには、後でアイズから紙芝居にして説明してもらうとしましょう。

それに、大して複雑な話じゃありません。

「えぇっと…つまり…宝石は盗まれてなかったってことよね…?」

片手を上げて、おずおずと尋ねるシュノさん。

そうそう。そういうことです。

「えぇ、そうです。それだけ分かっていれば充分ですよ」

『ローズ・ブルーダイヤ』は盗まれていなかった。

それなのに、『青薔薇連合会』をハメようとした何者かが、『ローズ・ブルーダイヤ』を盗んだという作り話をでっちあげ。

その罪を、俺達『青薔薇連合会』に押し付けようとしている。

…ってことですね。分かりやすく言えば。

で、俺はその作り話が作り話であることを、3ヶ月かけて証明してきた訳ですよ。

うーん。苦労しましたね。

「ふむ…。そうなんじゃないかと予測していたが、やはりそうだったか…」

「じゃ、結局本物の『ローズ・ブルーダイヤ』はカミーリア家の宝物庫に置いてあるんですね?」

「…えぇ…まぁ、そうですね」

ルーチェスの問いに、俺は視線を逸らしながら答えた。

うん。はい。そうです。そうですよ。

アイズ、ルリシヤ、ルーチェスの三人は、俺が何やら含みのある言い方をしたことに気づいていたようだが。

結局、誰も追及してはこなかった。

それより大事なことがあるからだ。

『青薔薇連合会』が『ローズ・ブルーダイヤ』を盗んだ、なんていう大それた作り話をでっちあげ。

わざわざ、偽物の『ローズ・ブルーダイヤ』と、それを入れる偽物のジュエリーボックスを作ってまで、ジュリスさんのもとに持ってきたのは誰か。

それがはっきりしないことには、俺達、枕を高くして眠れませんよ。

『青薔薇連合会』に敵意がある何者かが、この国の何処かで暗躍していることは間違いない。

「…そんなならず者には、たっぷりお礼をしてあげないといけませんね」

何処の誰か知りませんが。
 
俺達に手を出そうとする愚か者には、相応の目に遭ってもらわないと。