The previous night of the world revolution8~F.D.~

…その後の顛末について、話しておかなければなるまい。

俺としては、もう用事が済んだので、さっさとカミーリア家からは出ていきたいのだが。

勝手に出ていったら、マリーフィアが大騒ぎして、ルティス帝国中を探し回ることは目に見えている。

そこで、俺は何週間も前から考えていた作り話を、マリーフィアに話して聞かせた。

これから帝国騎士として大事な任務の為に、長期間家を空けることになってしまう、と。

翌日の昼頃になってようやく目を覚ましたマリーフィアは、その知らせを聞いて仰天していた。

「まぁ…そんな…。…どうしても行かなきゃいけないんですの?」

さっきまで寝ぼけ眼だったのが、一瞬にして涙目になった。

「そうなんです、済みません…。帝国騎士として、必要な任務なんです」

帝国騎士として、を連呼。

勿論、大嘘である。

「そう…なんですのね…」

マリーフィア、しょんぼり。

けっ。この期に及んで、小娘のケアをしなきゃならないとは面倒臭い。

しかし、これも大事なアフターケアですからね。

マリーフィアをハーレム会員に留めておく為に、飴は絶対に必要だ。

「…大丈夫ですよ、マリーフィアさん」

俺は「業務用」の優しい笑みを浮かべ、そっとマリーフィアの手を取った。

「俺はあなたのことを愛していますから。どんなに遠く離れていても、決してあなたを忘れたりしません。心はいつも、マリーフィアさんと繋がっていますよ」

「…!ルナニアさん…」

チョロっ。

「俺が帰ってくる日まで、どうかここで待っていてもらえませんか?」

「…えぇ…えぇ。分かりましたわ」

感極まったように、マリーフィアは頷いた。

「必ず待っています。いつまでも待っていますわ…。ルナニアさんが帰ってくる日を、いつまでも」

「…はい。ありがとうございます」

はい、これで洗脳完了。

二度と戻ってこないからな。一生一人で枕を濡らしながら待ってろ。