The previous night of the world revolution8~F.D.~

翌週。

某日。某時間にて。

「…さて、ルルシー。そろそろ始めましょうか」

「えっ…。今からなのか?」

「えぇ、今からです」

俺は、避難訓練の日にちと時間を、帝国騎士の連中には伝えていなかった。

何なら、ルルシーにも今初めて伝えた。

ルルシーは「こちら側」だから、事前に伝えておいても良かったんですけど。

ルルシーは素直な良い子ですからね。伝えちゃったら顔に出るかなと思って。

「他の皆さんは、既にスタンバイしてますよ。俺達もそろそろ動きましょう」

「あぁ…うん…。…でも、本当にやるのか?」

え?

「当たり前じゃないですか。その為に準備したんでしょう?」

「いや…そりゃまぁ、そうなんだけど…」

「大丈夫ですよ、ルルシー。これは帝国騎士の皆さんのたるんだ精神を正す…そう、訓練なんですよ」

俺達はさながら、その訓練の試験監督。

思う存分、生徒をしごくつもりでやれば良い。

「…はぁ、分かったよ。ルレイア…良いか、でも、やり過ぎるなよ」

えっ?

「ちょっと聞こえませんでしたねー。さぁ行きましょうかー」

「おい、コラ。死者を出すなよ。怪我人も極力出すな。良いか、訓練だって言うなら適度に手加減、」

「じゃあ早速、ぶっ飛ばしていきましょうか。どっかーん」

「あ、おいっ」

ルルシーの制止を聞かず、スマホの画面を、ポチッ、とタップ。

した瞬間、隊舎の何処かから、凄まじい爆発音が鳴り響いた。

…さぁ、地獄の始まりですよ。