The previous night of the world revolution8~F.D.~

少し前までは、創立記念イベントの準備で忙しくしていたから。

こんな風に、暇を持て余すことはなかったんですけど…。

イベントが終わってしまったら、途端に暇になってしまった。

うーん。退屈ですね。

「この間まで忙しかったからな…。まぁ、でも良いじゃないか」

と、ルルシーが言った。

「え。何がですか?」

「カミーリア家じゃ、いつも神経使ってるんだろ?少し休んだ方が良い。息抜きも必要だよ」

「…ルルシー…」

あなた…なんて優しい人なんですか。

聞きました?このルルシーの優しい気遣い。

感激して涎が出そう。

「ありがとうございます、ルルシー…。そうですよね、やっぱり息抜きやストレス発散は大事ですよね」

「あぁ。この際、何でも付き合ってやるぞ。カラオケでも、『ブラック・カフェ』でも何処でも、」

「よし、それじゃオルタンス達にちょっかい出しに行こうっと」

「ちょっと待て。ストレス発散って、そういう意味じゃない」

ルルシーに許可ももらいましたし。やりたい放題ですね。

ストレス発散には、これが一番ですよ。

オルタンス達にちょっかい出して、嫌がらせして遊ぼう。

「今頃あいつら、週一の隊長会議中でしょう?丁度良いじゃないですか」

「何が丁度良いんだよ?会議の邪魔を…」

「よし、それじゃ俺は新入社員として、気を遣って飲み物を持っていってあげよう」

「…またか…」

言われなくても、気を利かせてスッと飲み物を持っていく。

いやぁ。俺って新入社員の鑑ですね。

「良いか、持っていくなら普通のお茶を持っていけ。決して、毒を入れたり青汁を入れたりするんじゃないぞ」

「ぎくっ…」

釘を刺してくるルルシーである。

ルルシー…あなた、俺のやりたいことをよく理解してますね。

「失礼ですね、ルルシー…。俺がそんな幼稚でつまらない悪戯を仕掛けると思いましたか?」

「仕掛けるつもりだっただろ。ぎくって言ってたじゃんさっき」

いやん。

「大丈夫ですよ、そんな陰湿なことはしません」

「本当かよ…?」

「勿論です。俺は、敬愛する(笑)帝国騎士団隊長の皆さんに、身も心も健やかでいて欲しいと思っているんですよ」

「本当にそう思ってるなら、(笑)をつけるな」

いやん。

さっきからルルシーったら、的確に俺の痛いところをついてきますね。

さすがです。

でも、俺は至って真面目ですよ。

真面目に、隊長の皆さんに素敵な飲み物を用意します。

「大丈夫ですって。…これを持っていくだけです」

俺はにっこりと微笑んで、こんなこともあろうかと用意していた「ソレ」を取り出した。

「…何だ?それ」

「見ての通り…100%レモン果汁です」

緑色の瓶に入ったアレですね。

いやぁ。この黄色いパッケージを見ているだけで、口の中に唾が溜まってきますね。