それからも、子供達は各々の意見を述べていた。
帝国騎士に必要な素養を話し合い、その上で、ルティス帝国をより良くする為にどうしたら良いか、まで議論が発展していた。
子供らしい、突飛で無鉄砲な意見が次々と。
曰く、「帝国騎士はボランティア活動を義務化したらどうか」とか。
曰く、「帝国騎士は国の代表なので、無給で働くべきじゃないか」とか。
曰く、「帝国騎士になる人には、難しい国家試験を課すべきじゃないか」とか。
曰く、「帝国騎士は全ての国民の為に、自分の命を犠牲にする覚悟じゃないといけない」とか…。
…子供の言うことだから、ある程度は半笑いで聞き流さなきゃいけないんだろうが。
あまりに自由過ぎて、好き勝手なことばっかり言われ過ぎて、段々頭痛くなってきた。
理想を語るのは自由とは言ったが、無茶苦茶なことまで言って良いとは言ってないぞ。
これには、段々ルーシッドも真顔になっていった。
「俺、国民の為に無給で命を捧げなきゃいけないのか…」みたいな顔してる。
…そうらしいぞ。このガキ共曰く。
ルレイアが聞いてたら、大喜びで手を叩いてただろうな…。
ボーッとそんなことを考えつつ。
なんか、これ以上聞いてるのが苦痛になってきて。
「…ルーシッド、あと頼む」
「えっ…」
この場をルーシッドに託し、会議室から逃亡。
…え?後輩を置いて一人で逃げるのか、って?
悪いな。俺、正義感も優しさも勇気も常識もない帝国騎士だから。
綺麗事だけじゃ、世の中渡っていけないんだよ。
「はぁ…」
会議室から出るなり、俺は大きな溜め息をついた。
ここは、しばらくルーシッドに任せておくとして…。
よその様子を見に行、
「大きな溜め息だな。アドルファス」
「あ?」
背後から、声をかけられたと思ったら。
振り向くと、そこに通りすがりのオルタンスがいた。
その姿を見て、俺は思わず噴き出しそうになった。
危ないところだった。
「な…なんて格好してんだよ?お前…」
「え?何が?」
「鏡を見て、自分の今の姿を確認したらどうだ?」
オルタンスは、いつも通りの帝国騎士団の制服を着ていた。
いつもと違うのは、制服の色である。
真っ白のはずの制服は、真っ黒に染まっていた。
一瞬、ルレイアがいるのかと思ったじゃないか。
「アドルファスこそ、何でそんな格好をしてるんだ?」
「は?」
「朝起きたら、部屋の前にこの制服一式が置いてあったから、今日は全員この制服を着用するものと思ったんだが」
…そういや、俺の部屋の前にも置いてあったよ。
何処の黒いサンタが置いていったんだろうと思ってたが。
こんな企画外れの制服、冗談じゃないと思って、俺は着なかったが。
オルタンスは、馬鹿正直に着ることにしたらしい。
「どうだ。似合うだろう?」
…何でドヤ顔?
「…はいはい…。そうだな…」
そういやお前、以前も帝国騎士団の制服を勝手に黒くして着てたな。
思考がルレイアに侵されてるのかもしれない。
…あぁ、もう良い気にするな。オルタンスの奇行はいつものことだ。
いちいち気にしてたら、こっちの身が持たない。
帝国騎士に必要な素養を話し合い、その上で、ルティス帝国をより良くする為にどうしたら良いか、まで議論が発展していた。
子供らしい、突飛で無鉄砲な意見が次々と。
曰く、「帝国騎士はボランティア活動を義務化したらどうか」とか。
曰く、「帝国騎士は国の代表なので、無給で働くべきじゃないか」とか。
曰く、「帝国騎士になる人には、難しい国家試験を課すべきじゃないか」とか。
曰く、「帝国騎士は全ての国民の為に、自分の命を犠牲にする覚悟じゃないといけない」とか…。
…子供の言うことだから、ある程度は半笑いで聞き流さなきゃいけないんだろうが。
あまりに自由過ぎて、好き勝手なことばっかり言われ過ぎて、段々頭痛くなってきた。
理想を語るのは自由とは言ったが、無茶苦茶なことまで言って良いとは言ってないぞ。
これには、段々ルーシッドも真顔になっていった。
「俺、国民の為に無給で命を捧げなきゃいけないのか…」みたいな顔してる。
…そうらしいぞ。このガキ共曰く。
ルレイアが聞いてたら、大喜びで手を叩いてただろうな…。
ボーッとそんなことを考えつつ。
なんか、これ以上聞いてるのが苦痛になってきて。
「…ルーシッド、あと頼む」
「えっ…」
この場をルーシッドに託し、会議室から逃亡。
…え?後輩を置いて一人で逃げるのか、って?
悪いな。俺、正義感も優しさも勇気も常識もない帝国騎士だから。
綺麗事だけじゃ、世の中渡っていけないんだよ。
「はぁ…」
会議室から出るなり、俺は大きな溜め息をついた。
ここは、しばらくルーシッドに任せておくとして…。
よその様子を見に行、
「大きな溜め息だな。アドルファス」
「あ?」
背後から、声をかけられたと思ったら。
振り向くと、そこに通りすがりのオルタンスがいた。
その姿を見て、俺は思わず噴き出しそうになった。
危ないところだった。
「な…なんて格好してんだよ?お前…」
「え?何が?」
「鏡を見て、自分の今の姿を確認したらどうだ?」
オルタンスは、いつも通りの帝国騎士団の制服を着ていた。
いつもと違うのは、制服の色である。
真っ白のはずの制服は、真っ黒に染まっていた。
一瞬、ルレイアがいるのかと思ったじゃないか。
「アドルファスこそ、何でそんな格好をしてるんだ?」
「は?」
「朝起きたら、部屋の前にこの制服一式が置いてあったから、今日は全員この制服を着用するものと思ったんだが」
…そういや、俺の部屋の前にも置いてあったよ。
何処の黒いサンタが置いていったんだろうと思ってたが。
こんな企画外れの制服、冗談じゃないと思って、俺は着なかったが。
オルタンスは、馬鹿正直に着ることにしたらしい。
「どうだ。似合うだろう?」
…何でドヤ顔?
「…はいはい…。そうだな…」
そういやお前、以前も帝国騎士団の制服を勝手に黒くして着てたな。
思考がルレイアに侵されてるのかもしれない。
…あぁ、もう良い気にするな。オルタンスの奇行はいつものことだ。
いちいち気にしてたら、こっちの身が持たない。


