The previous night of the world revolution8~F.D.~

…しょうがない。ちょっと助け舟を出すか。

「…もうちょっと具体的なテーマを出した方が良いんじゃないか?」

俺は、ルーシッドにそう提案した。

「そうですね…。それじゃあ…ルティス帝国をより良くする帝国騎士になる為に、大切なことは何だと思いますか?」

ルーシッドは新しく、子供達にそう尋ねた。

「つまり、帝国騎士に必要な素質は何かって質問だな」

俺が言い直すと、ガキ共でそれでようやく趣旨を理解したらしく。

ようやく、まともに話し合いを始めた。

まず最初に口を開いたのは、集められた十人の中でも一番年嵩の少女。

「えっと…帝国騎士に必要なのは、正しい正義感と責任感、だと思います」

…だってよ。

自らトップバッターを買って出た、その心意気は高く買うが。

…まぁ、模範解答って感じだな。

「他にはどんなことが必要だと思いますか?」

「他には…えぇと…悪を倒す強さとか…」

と、他の子供が言った。

確かに、悪を倒す強さは必要だな。

俺達にその強さがあったら、こんなにもルレイアに振り回されることはなかったんだろうが。

現実はそんなに楽ではない。

「強さだけじゃなくて…優しい心とか」

「知識も必要だと思います。正しい知識…」

「それに、勇気も必要じゃないでしょうか。いざというときの決断力とか…」

次々と、各々が「帝国騎士に大事な素養」に関する意見をあげていく。

ようやく、それっぽい議論が始まったな。

…まぁ、子供の思いつきで喋ってるだけだから、まとまりがないんだが…。

そりゃまぁ、正義感も責任感も、強さも優しさも勇気も知識も決断力も、何もかも大切だけども。

果たして、俺達帝国騎士団隊長達に、それがあるかどうかと改めて問われたら。

自信を持って、はいとは言えないな。

ルレイアが聞いてたら、今頃大爆笑だったと思う。

これには、ルーシッドもちょっと苦笑いだった。

…昔の自分を思い出して、微笑ましく思ってるのかもしれない。

ま、夢を見るのは自由だからな。

今のうちに、存分に理想を語っておいてくれ。