更に、売れ行き好調なのは、このふざけたコスチュームだけではなかった。
「お前、どれ当たった?」
「うわー、俺三つ共『シルバーブラック』だ」
「マジかよ。俺は…『ゴールドブラック』と、こっちは…『レッドブラックだ』」
「良いなー。一個交換してくれよ」
大学生風の若者三人が、黒い缶バッジを手にわちゃわちゃ。
…あれって…。
「ほほう。見たところ…記念イベント公式グッズの缶バッジだな」
般若のお面をつけたルリシヤが言った。
…どうでも良いけど、お前それ…お面つけたまま見えてんの?
シルバーとかレッドとかいうのはどういう意味なんだろう、と思ったら。
よくよく彼らの手元を、まじまじと見てみると。
缶バッジは、それぞれ銀色のビニール袋に包まれており、中身が見えないようになっている。
あ、あれって…。
「どうやら、中身はランダムなようだな」
「あぁ…。オタグッズとかアイドルグッズでよくあるアレか…」
全何種類かの中から、ランダムでどれか一個が出てくるという…。
あの悪名高い商法。
ああいうのってさ、なかなか自分の推しが来なくて歯痒いよな。
何十個も買ったのに、大して好きでもないキャラのデザインばっか被って。
図ったかのように、自分の推しだけ絶対出ないの。
あの時の切なさよ。
「あ、本当だ。ルルシー、見て。パンフレットに載ってるわ」
「お、おぉ…」
シュノが、無料配布されたパンフレットの1ページを指差した。
会場で販売されている、公式グッズの紹介ページである。
缶バッジは全7種類。
それぞれ、シルバーブラック、ゴールドブラック、レッドブラックにブルーブラック、パープルブラック、グリーンブラックとイエローブラック…。
更に、シークレットデザインがあるらしい。
「…ふーん…」
…このデザイン、考えたのが誰かすぐに分かる。
『frontier』のグッズも同じような売り方してたな…。
「え、お前『パープル・ブラック』当たったの?それ交換してくれ」
「ちょ、駄目だって。俺だってこれ、一個しか当たらなかったんだから」
「くっそ!俺、『レッド・ブラック』欲しかった…!」
悔しそうな声が聞こえてくる。
…パープルと…レッド?
「…人気のカラーなのかね?」
「恐らく、これが原因だと思うぞ」
と言って、ルリシヤは自分のスマホを見せてくれた。
画面には、『frontier』のメンバー、ルトリアのTwittersのツイートが。
バッグに『レッド・ブラック』デザインの缶バッジをつけて、ピースサインしている写真が掲載されている。
…成程、これか。
更に、そのルトリアの隣には、『frontier』唯一の女性メンバー、ベアトリーシュが写っていて。
彼女は、『パープル・ブラック』の缶バッジをつけていた。
他のメンバー、ルクシーやエルーシアも、それぞれブルーやグリーンの缶バッジをつけている。
グッズPRに『frontier』を使うとは…。ルレイアの奴、コスいことを考えたものだ。
「お前、どれ当たった?」
「うわー、俺三つ共『シルバーブラック』だ」
「マジかよ。俺は…『ゴールドブラック』と、こっちは…『レッドブラックだ』」
「良いなー。一個交換してくれよ」
大学生風の若者三人が、黒い缶バッジを手にわちゃわちゃ。
…あれって…。
「ほほう。見たところ…記念イベント公式グッズの缶バッジだな」
般若のお面をつけたルリシヤが言った。
…どうでも良いけど、お前それ…お面つけたまま見えてんの?
シルバーとかレッドとかいうのはどういう意味なんだろう、と思ったら。
よくよく彼らの手元を、まじまじと見てみると。
缶バッジは、それぞれ銀色のビニール袋に包まれており、中身が見えないようになっている。
あ、あれって…。
「どうやら、中身はランダムなようだな」
「あぁ…。オタグッズとかアイドルグッズでよくあるアレか…」
全何種類かの中から、ランダムでどれか一個が出てくるという…。
あの悪名高い商法。
ああいうのってさ、なかなか自分の推しが来なくて歯痒いよな。
何十個も買ったのに、大して好きでもないキャラのデザインばっか被って。
図ったかのように、自分の推しだけ絶対出ないの。
あの時の切なさよ。
「あ、本当だ。ルルシー、見て。パンフレットに載ってるわ」
「お、おぉ…」
シュノが、無料配布されたパンフレットの1ページを指差した。
会場で販売されている、公式グッズの紹介ページである。
缶バッジは全7種類。
それぞれ、シルバーブラック、ゴールドブラック、レッドブラックにブルーブラック、パープルブラック、グリーンブラックとイエローブラック…。
更に、シークレットデザインがあるらしい。
「…ふーん…」
…このデザイン、考えたのが誰かすぐに分かる。
『frontier』のグッズも同じような売り方してたな…。
「え、お前『パープル・ブラック』当たったの?それ交換してくれ」
「ちょ、駄目だって。俺だってこれ、一個しか当たらなかったんだから」
「くっそ!俺、『レッド・ブラック』欲しかった…!」
悔しそうな声が聞こえてくる。
…パープルと…レッド?
「…人気のカラーなのかね?」
「恐らく、これが原因だと思うぞ」
と言って、ルリシヤは自分のスマホを見せてくれた。
画面には、『frontier』のメンバー、ルトリアのTwittersのツイートが。
バッグに『レッド・ブラック』デザインの缶バッジをつけて、ピースサインしている写真が掲載されている。
…成程、これか。
更に、そのルトリアの隣には、『frontier』唯一の女性メンバー、ベアトリーシュが写っていて。
彼女は、『パープル・ブラック』の缶バッジをつけていた。
他のメンバー、ルクシーやエルーシアも、それぞれブルーやグリーンの缶バッジをつけている。
グッズPRに『frontier』を使うとは…。ルレイアの奴、コスいことを考えたものだ。


