The previous night of the world revolution8~F.D.~

ーーーーー…ルレイアが、マリーフィアとメリーディアにピアスをプレゼントしていた、その頃。

ルレイアに黒い帝国騎士の制服を着せられた俺は、不機嫌顔でイベント会場を歩いていた。

「…ルルシー、険しい顔…」

「折角の男前が台無しだな」

…悪かったな。

そりゃ不機嫌にもなるだろ。

「ごめんね、ルルシー。本当は私やルリシヤじゃなくて、ルレイアと一緒が良いわよね」

「え、いや…。それは…シュノ、お前もだろ?」

ルレイアと一緒が良かった、と思ってるのは俺だけじゃない。

むしろ、最近ずっと離れ離れだから…シュノもさぞかし寂しい思いをしていることだろう。

「うん…。私も寂しい…けど、ルレイアが頑張ってるから、私も我慢して頑張らないと」

…シュノ、お前は健気な良い奴だな。

ルレイアが帰ってきたら、真っ先にシュノを甘やかしてやるよう、ルレイアに言っとくよ。

「おっ、見てみろ、ルルシー先輩。あそこにお面の屋台があるぞ」

ルリシヤが、お面屋台を指差した。

「いや…。あれは子供用の屋台だろ?」

「見てみろ、般若のお面があるぞ。あれは是非後学の為にも一つ、入手しておくべきだな」

などと、意味不明な供述をしており。

ルリシヤは、お面に群がるちびっ子達に混ざって、般若のお面を購入。

…本当に買う奴があるかよ。

「どうだ、ルルシー先輩。似合うか?」

「あぁ…似合うな…」

ふざけた般若のお面でも、ルリシヤがつけると、何となく様になってるから。

イケメンって得だよな。

「今頃ルレイア先輩達も、この会場の何処かにいるんだろうな」

「そうね。会ったら声をかけたいけど…。駄目なのよね」

「あぁ…そうだな…」

今頃ルレイアは、マリーフィアと一緒にイベント会場を回ってるんだろうし。

例え見かけても、声をかける訳にはいかない。

「アイズ先輩とアリューシャ先輩は、二人で行くと言ってたが」

「それに、ルーチェスとルーチェスの奥さんも二人でデートするって言ってたわね」

「そうなのか…」

あいつらも元気にしてるかな…。

図らずも、幹部組が同じイベント会場に全員揃っているのに。

本当だったら…皆で遊んでたんだろうにな。

こんなばらばらになってしまっているのが、非常に残念である。

…しかし。

「あ、それ今日限定の『なりきり帝国騎士コスチューム』?」

「そうそう。格好良くて、買っちゃった!」

「それ良いよね〜。私も欲しかったんだけど、もう売り切れちゃってて…」

などという話し声が聞こえてきたので、振り向くと。

若い女性二人が、仲良さそうにお喋りしていた。

驚いたことに、女性のうちの片方は、俺と同じ真っ黒い帝国騎士の制服を着ていた。

マジかよ。これ売ってんの?売り物?

ルレイアの奴…。こんなものまで、ビジネスチャンスとばかりに販売しているのか。

しかも売り切れてるとは。

こんなふざけた衣装が売り切れるなんて、世も末だな。