The previous night of the world revolution8~F.D.~

「ルルシーに褒められちゃった。にゅふふ。にゅふふふ…」

「…おい、気持ち悪いからやめろ。あと、別に褒めてはないからな」

「もー、ルルシーったらシャイなんだから〜」

「誰がシャイだ」

ルルシーに褒めてもらったし、素敵な衣装も着たし。

非常にテンションが高まりますね。

ここ最近、ずっとつまらない、面白みのない服ばっかり着てて、ストレス溜まってましたから。

久し振りに黒い服を着ることが出来て、今はそう…実家のような安心感を感じています。

やっぱり黒い服は素敵。

「ルルシーも着てくださいね。ルルシーの分も用意してあるので」

「何で俺まで…」

「嫌がっても駄目ですよ?今日だけは、この制服が正式な帝国騎士団の制服ですから」

俺の用意したサプライズというのは、これである。

今日限定の、新しい帝国騎士団の制服を用意した。

と言っても、俺が新しくデザインした訳ではない。

元々の真っ白な帝国騎士の制服を、真っ黒に染めただけである。

ついでに、古臭い襟とかボタンをちょっと手直しして、現代風にアレンジした。

白い服を黒くしただけで、こんなに印象が変わるとは。

素晴らしい変化ですよ。
 
なんて格好良いんでしょう。

「さぁさぁ、ほらほら。ルルシーも着てくださいって」

「ぐぬぬ…。分かったよ…」

ルルシー、渋々ながらも折れる。

やったぁ。そう来なくっちゃ。

「ほら…これで良いんだろ?」

「ばっちりですよルルシー。とってもお似合いです!」

「…何だろう。褒められてるはずなのに、全然嬉しいと思えない…」

え?今何か言いました?

「よく用意したな…こんな制服…」

こんな、って何ですか。

きっと褒め言葉ですね。そうに違いない。

「素敵でしょう?他の隊長達にも配ったんですよ」

「えっ…」

「きっと喜びに涙して着てくれてるはずですね!」

「…本当に着てるのか…?」

着てるに違いないですよ。だってこんなに素敵な制服になったんですよ?

きっと、今後はこっちの黒制服の方を正装にしようと、次の隊長会議で満場一致で決まりますね。

この素敵な制服を着て、ルルシーと一緒に記念イベントを楽しみたい…ところだったが。

残念ながら、それは出来ない相談なのだ。

「済みません、ルルシー…。俺、この後マリーフィア達と合流しなきゃならないんですよね」

「そうか」

非常に残念。非常に残念です。

ルルシーと一緒に…デートしたかったなぁ。

マリーフィア、そしてメリーディアと約束してしまったからな。

何が嬉しくて、ルルシーを差し置いて、好きでもない女二人を侍らせなければならないのか。

「あぁルルシー…。例え離れていても、俺の心はいつだって、ルルシーの傍にいますからね」

「はいはい、分かった分かった」

ちょっと。なんかおざなりじゃないですか?

「ルルシー、しゅき!」

「抱きつくな!はよ行け」

酷い。ルルシー、さては倦怠期ですね?