The previous night of the world revolution8~F.D.~

何を入れた、って…。

「そりゃあもう…激辛デスソースとシュールストレミングとくさやと…」

「おぇ…」

おぇって何ですか。

「ついでに『青薔薇連合会』で使ってる猛毒も入れたかったんですけど、ルルシーに止められちゃいましてね。結局、ただの緑茶です」

実に残念ですよ。

とっても美味しい、特別なルレイアブレンドティーを御馳走してあげたかったんですけどね。

それはまた次の機会ということで。

「ただの緑茶…にしては、色が濃いような…」

「成程。ちょっと苦いな」

「!?」

ルーシッドが驚愕して振り向くと、そこには湯呑みに口をつけるオルタンスがいた。

苦いだと?俺が折角淹れたお茶を。

「お前…よく飲めるな…」

平気な顔してお茶を飲むオルタンスに、アドルファスが呆れ半分、感心半分に言った。

「折角ルレイアが作ってくれたんだから、飲まないと失礼だろう?」

珍しく良いこと言うじゃないですか、オルタンス。

「失礼って、お前…。毒が入っててもおかしくないのに…」

「入れてませんよ、失礼な。ルルシーに止められましたからね」

「でも、止められなかったら入れてたんだろ?」

…えへへ。

「照れちゃいますねー」

「…照れるところじゃないだろ…」

え?ルルシー、今何か言いました?

「是非是非ご賞味くださいよ。一杯200万で良いですよ」

「有料なのかよ…」

「そうか。…分割で良いか?」

「お前は払うのかよ…」

オルタンスはちゃんと分かってますね。殊勝な態度じゃないですか。

じゃ、200万払え。

…すると。

「…下らん」

アストラエアが、冷たく吐き捨てた。

…何だ?その偉そうな態度は。

頭から青汁ぶちまけるぞ。

「何をしに来た?我々を偵察しに来たか」

「はぁ、偵察?あなた方のつまらない会議を観察するほど、俺は暇じゃないんですよ」

「…暇だからお茶汲みしてんだけどな」

ちょっとルルシー。それは言わないお約束じゃないですか。

「それに、どうせしょうもない会議しかしてないんでしょう?どうですか、ルレイアの手を借りては。コピー取りでも電話番でも、何でもしてあげますよ」

何なら、今なら肩揉み付き。

このルレイアに肩揉みしてもらえるなんて、最高の栄誉ですよ。

すると、オルタンスは真剣な表情で。

「そうだな…この際、帝国騎士団に寄せられるクレーム電話を、全部ルレイアに対応してもらうか…?」

ほう?それは面白そうな仕事じゃないですか。

クレームくらい、俺が全部バチッと解決してあげますよ。

「…やめとけ。恐らくこの国で一番、クレーム対応には向いてない男だ。俺が保証する」

「ちょっとルルシーっ?それどういう意味なんですかっ?」

クレーム対応くらい出来ますよ。この言い方酷いと思いません?