アドルファスに案内され。
俺とルレイアは、帝国騎士隊舎の中にある一室に連れて行かれた。
「ここだよ」
「ふーん」
…以前、ルレイアが使っていた部屋ではない。
さすがにな。
当てつけのように以前と同じ部屋だったら、文句つけてやるところだった。
「やけに広いですけど」
「二人用だからな。お前らのことだから、別々の部屋より一部屋の方が都合が良いんじゃないかと思ってな」
「ほう。気が利くじゃないですか」
それは俺も思った。
ルレイアと別々の部屋にされたんじゃ、逆に気が休まらないからな。
よく見たら、ベッドも二人分用意されていた。
しかし、それを見たルレイアは。
「ちっ…。気を利かせるんだったら、ダブルベッドにしてくれれば良かったのに…」
舌打ちしながら、とんでもないことを呟いていた。
ベッドが二つ用意されていて、本当に良かった。心から感謝。
「で、俺とルレイアは、今日から何をすれば良いんだ?」
と、俺はアドルファスに尋ねた。
ルレイアの寄り道のせいで、随分遅刻してしまったが。
何か仕事があるなら、今からでもやるぞ。
しかし。
「いや、今日は何もしなくて良い。仕事を頼むのは明日からだ」
とのこと。
明日から、か…。
「なーんだ。それじゃあ急いで出勤する必要なかったじゃないですか」
口を尖らせるルレイアである。
あれだけ寄り道してた癖に、あれで急いでたつもりなのか。
「優雅にランチでも食べてくれば良かった。ねぇルルシー」
「…あのな、お前…」
…呆れて物が言えないよ。
それはもう、遅刻を通り越して無断欠勤だ。
「他に質問はあるか?」
「いいえ、特には」
「そうか」
ならば用は済んだ、とばかりに退室しようとしたアドルファスだが。
思い出したように、不意に足を止めた。
「…お前らも、色々と思うところはあるだろうが」
…何?
「ここにいる間は、お互い停戦ってことにしてくれないか。そうしないと、お互いに気が休まらないだろ」
「…」
アドルファスが言わんとすることは、よく分かった。
…でも、それをお前が言うのか。
かつて、無実の罪を押し付けられたルレイアを見捨てたお前達が。
「…分かってますよ」
ルレイアは、冷たくそう答えた。
…ルレイア…。
「余計なことは言わなくて良いんです。用が済んだなら、さっさと出ていってください」
「…あぁ」
アドルファスは、さっさと部屋を出ていった。
「…ちっ」
その背中を見つめながら、ルレイアは露骨に舌打ちした。
俺とルレイアは、帝国騎士隊舎の中にある一室に連れて行かれた。
「ここだよ」
「ふーん」
…以前、ルレイアが使っていた部屋ではない。
さすがにな。
当てつけのように以前と同じ部屋だったら、文句つけてやるところだった。
「やけに広いですけど」
「二人用だからな。お前らのことだから、別々の部屋より一部屋の方が都合が良いんじゃないかと思ってな」
「ほう。気が利くじゃないですか」
それは俺も思った。
ルレイアと別々の部屋にされたんじゃ、逆に気が休まらないからな。
よく見たら、ベッドも二人分用意されていた。
しかし、それを見たルレイアは。
「ちっ…。気を利かせるんだったら、ダブルベッドにしてくれれば良かったのに…」
舌打ちしながら、とんでもないことを呟いていた。
ベッドが二つ用意されていて、本当に良かった。心から感謝。
「で、俺とルレイアは、今日から何をすれば良いんだ?」
と、俺はアドルファスに尋ねた。
ルレイアの寄り道のせいで、随分遅刻してしまったが。
何か仕事があるなら、今からでもやるぞ。
しかし。
「いや、今日は何もしなくて良い。仕事を頼むのは明日からだ」
とのこと。
明日から、か…。
「なーんだ。それじゃあ急いで出勤する必要なかったじゃないですか」
口を尖らせるルレイアである。
あれだけ寄り道してた癖に、あれで急いでたつもりなのか。
「優雅にランチでも食べてくれば良かった。ねぇルルシー」
「…あのな、お前…」
…呆れて物が言えないよ。
それはもう、遅刻を通り越して無断欠勤だ。
「他に質問はあるか?」
「いいえ、特には」
「そうか」
ならば用は済んだ、とばかりに退室しようとしたアドルファスだが。
思い出したように、不意に足を止めた。
「…お前らも、色々と思うところはあるだろうが」
…何?
「ここにいる間は、お互い停戦ってことにしてくれないか。そうしないと、お互いに気が休まらないだろ」
「…」
アドルファスが言わんとすることは、よく分かった。
…でも、それをお前が言うのか。
かつて、無実の罪を押し付けられたルレイアを見捨てたお前達が。
「…分かってますよ」
ルレイアは、冷たくそう答えた。
…ルレイア…。
「余計なことは言わなくて良いんです。用が済んだなら、さっさと出ていってください」
「…あぁ」
アドルファスは、さっさと部屋を出ていった。
「…ちっ」
その背中を見つめながら、ルレイアは露骨に舌打ちした。


