「知ってるだろうが。ルーシッドだよ」
「え?ルーシッド?」
「一緒に大学通ってただろうが」
「あぁ、あのルーシッドですか」
他にどのルーシッドがいるんだよ。
「で?そのルーシッドが俺に、何の用ですか?自分の哀れな前任者を笑いにでも来ましたか」
「ち、違いますよ。その…これ、入団祝いにと思って、つまらないものですが…」
「つまらないものなら要りません」
「…」
…ルレイア。お前はいい加減にしろ。
「…ごめんな、このルレイア…本当に躾がなってなくて…。後で叱っとくから」
「あ、いえ…。大丈夫です…」
ルーシッドが差し出してくれた入団祝いの品を、俺が代わりに受け取っておいた。
…多分、毒物の類は入ってないと思うが。
警戒はしておくべきだな。
「あぁそうだ。これ、俺からもお土産です」
と言って、ルレイアは敢えて、アドルファスとオルタンスとルシェの三人を無視し。
ルーシッドに、真っ黒な紙袋を渡した。
勿論、さっき『ブラック・カフェ』で買ってきたお土産である。
「しっかり毒を仕込んでおいたので、隊長達皆さんで食べてください」
「えぇっ…?」
「あ、味は保証しますよ。とても美味しい致死毒が入ってるので安心してください」
「…えぇ…」
…もう、本当ごめん。
「嘘だよ、心配しなくても…」
「そ、そうですか…」
…まぁ、中身『ブラック・カフェ』のメニューだから。
シェルドニア産の…色々と気色悪い動物が原材料になっている。
見た目と原材料はアレだが、味は保証する。
「ルレイア、歓迎のパーティーを企画したから参加し、」
オルタンスが、横からすかさず口を挟んできたが。
「さーて。出勤したことですし、真面目に働きますかー。誰よりも立派に、模範的な帝国騎士として頑張りますよ」
完全スルーのルレイアである。
…立派で模範的な帝国騎士は、重役出勤してこねーよ。
今何時だと思ってるんだ。
「で、俺今日から何したら良いんですか?新入社員には教育係がついて、手取り足取り教えるものでしょう」
こんな尊大な態度の新入社員がいるか?
社長(オルタンス)を無視して、「さっさと自分に仕事教えろや」と居丈高に命じる新入社員が。
「そう言われても…。お前らは普通の帝国騎士じゃないからな」
顔をしかめるアドルファス。
案の定、俺とルレイアの扱いに困ってるようだな。
「え、仕事ないんですか?」
「…特には…」
「なーんだ。ルルシー、じゃあ暇潰しに、隊舎にある隊長達のパソコンを、残らず破壊して回りましょうか」
おい。大迷惑。
そして器物損壊。
「…おいオルタンス、この二人に何か仕事を与えろ。さもないと、明日にはこの隊舎が全焼しててもおかしくないぞ」
「そうか。じゃあ追って伝えるから、とりあえず二人を用意した部屋に案内してやってくれ」
「俺がかよ」
ルレイアの世話を頼まれたアドルファスは、露骨に嫌そうな顔をしたが。
断ったら、報復に何をされるか分からないからな。
「…こっちだ。ついてこい」
肩をすくめながら、アドルファスが俺とルレイアについてくるよう促した。
「え?ルーシッド?」
「一緒に大学通ってただろうが」
「あぁ、あのルーシッドですか」
他にどのルーシッドがいるんだよ。
「で?そのルーシッドが俺に、何の用ですか?自分の哀れな前任者を笑いにでも来ましたか」
「ち、違いますよ。その…これ、入団祝いにと思って、つまらないものですが…」
「つまらないものなら要りません」
「…」
…ルレイア。お前はいい加減にしろ。
「…ごめんな、このルレイア…本当に躾がなってなくて…。後で叱っとくから」
「あ、いえ…。大丈夫です…」
ルーシッドが差し出してくれた入団祝いの品を、俺が代わりに受け取っておいた。
…多分、毒物の類は入ってないと思うが。
警戒はしておくべきだな。
「あぁそうだ。これ、俺からもお土産です」
と言って、ルレイアは敢えて、アドルファスとオルタンスとルシェの三人を無視し。
ルーシッドに、真っ黒な紙袋を渡した。
勿論、さっき『ブラック・カフェ』で買ってきたお土産である。
「しっかり毒を仕込んでおいたので、隊長達皆さんで食べてください」
「えぇっ…?」
「あ、味は保証しますよ。とても美味しい致死毒が入ってるので安心してください」
「…えぇ…」
…もう、本当ごめん。
「嘘だよ、心配しなくても…」
「そ、そうですか…」
…まぁ、中身『ブラック・カフェ』のメニューだから。
シェルドニア産の…色々と気色悪い動物が原材料になっている。
見た目と原材料はアレだが、味は保証する。
「ルレイア、歓迎のパーティーを企画したから参加し、」
オルタンスが、横からすかさず口を挟んできたが。
「さーて。出勤したことですし、真面目に働きますかー。誰よりも立派に、模範的な帝国騎士として頑張りますよ」
完全スルーのルレイアである。
…立派で模範的な帝国騎士は、重役出勤してこねーよ。
今何時だと思ってるんだ。
「で、俺今日から何したら良いんですか?新入社員には教育係がついて、手取り足取り教えるものでしょう」
こんな尊大な態度の新入社員がいるか?
社長(オルタンス)を無視して、「さっさと自分に仕事教えろや」と居丈高に命じる新入社員が。
「そう言われても…。お前らは普通の帝国騎士じゃないからな」
顔をしかめるアドルファス。
案の定、俺とルレイアの扱いに困ってるようだな。
「え、仕事ないんですか?」
「…特には…」
「なーんだ。ルルシー、じゃあ暇潰しに、隊舎にある隊長達のパソコンを、残らず破壊して回りましょうか」
おい。大迷惑。
そして器物損壊。
「…おいオルタンス、この二人に何か仕事を与えろ。さもないと、明日にはこの隊舎が全焼しててもおかしくないぞ」
「そうか。じゃあ追って伝えるから、とりあえず二人を用意した部屋に案内してやってくれ」
「俺がかよ」
ルレイアの世話を頼まれたアドルファスは、露骨に嫌そうな顔をしたが。
断ったら、報復に何をされるか分からないからな。
「…こっちだ。ついてこい」
肩をすくめながら、アドルファスが俺とルレイアについてくるよう促した。


