「…何なんだ?ルレイアに先制攻撃でもするつもりか」
もしそうなら、俺は反撃するぞ。
しかし、オルタンスは。
「ようこそ、帝国騎士団に」
攻撃どころか。
…歓迎してる、のか?これは、一応…。
よくよく見たら、廊下の壁や窓に、紙で作った飾りがべたべた貼ってある。
…何これ?
「…嫌味か?嫌がらせのつもりなのか?」
「まさか。この馬鹿オルタンスは、これで真面目にお前達のことを歓迎してるんだよ」
オルタンスの代わりに、隣にいたアドルファスが答えた。
歓迎だと?
それはそれで、嫌味たっぷりだな。
戻ってくることを歓迎するくらいなら、最初から追放なんかしなきゃ良かっただろ。
それに、俺達を待っていたのはオルタンスだけではなく。
「…ルレイア…」
「…」
ルシェまで、俺達を待ち構えていた。
俺「達」って言うか…オルタンスとルシェが待っていたのは、俺じゃなくてルレイアだけだろうけど。
俺はあくまで、ルレイアの付き添い的な扱いでしかない。
付き添いで結構。
帝国騎士団の制服を着たルレイアを、ルシェは感極まったような表情で見つめていた。
が、ルレイアはそんなルシェを、どうでも良さそうに一瞥し、すぐにそっぽを向いた。
それを見て、俺は心なしか、ホッとしてしまった。
ルレイアが本気で…帝国騎士団に戻るつもりじゃないって分かったから。
そんなことはないだろうとは思ってたけど、それでも、ここは元々ルレイアの古巣だった訳だから。
思うこともあるだろう。…俺よりも遥かに。
…しかも、オルタンス、ルシェの他にも、ルレイアを待っていた隊長がいた。
「あの、ルレイア殿…。お久し振りです」
ルーシッドである。
お久し振り、ってどういう意味かと思ったけど…。
そういや、ルーシッドは暫くの間、ルレイアと同居してたことがあるんだっけ。
その節は、ルレイアが迷惑かけて済まなかった。
それなのに、薄情なルレイアは。
「あ?誰ですかあなた」
…おい。ルアリスの時と同じアレか。
「えっ…。いや、あの…。ルーシッドです」
「ルーシッド?知りませんよ、そんな人。気安く話しかけないでください」
始まったぞ。ルレイアの年下イビリが。
すーぐ年下をイビるんだから、こいつは…。
「見てくださいよ、ルルシー。この人、俺の知り合いの振りして、馴れ馴れしく話しかけてくるんですよ。きっとこれは新手の詐欺、」
「…いい加減にしろ、馬鹿ルレイア」
「あ痛っ」
俺はペシッ、とルレイアの後頭部をはたいた。
今日もルレイアが絶好調で、ルレイアのメンタルを心配していた俺としては、非常に安心したけれど。
それにしたって、ルーシッドをイビって遊んで良い訳じゃないからな。
もしそうなら、俺は反撃するぞ。
しかし、オルタンスは。
「ようこそ、帝国騎士団に」
攻撃どころか。
…歓迎してる、のか?これは、一応…。
よくよく見たら、廊下の壁や窓に、紙で作った飾りがべたべた貼ってある。
…何これ?
「…嫌味か?嫌がらせのつもりなのか?」
「まさか。この馬鹿オルタンスは、これで真面目にお前達のことを歓迎してるんだよ」
オルタンスの代わりに、隣にいたアドルファスが答えた。
歓迎だと?
それはそれで、嫌味たっぷりだな。
戻ってくることを歓迎するくらいなら、最初から追放なんかしなきゃ良かっただろ。
それに、俺達を待っていたのはオルタンスだけではなく。
「…ルレイア…」
「…」
ルシェまで、俺達を待ち構えていた。
俺「達」って言うか…オルタンスとルシェが待っていたのは、俺じゃなくてルレイアだけだろうけど。
俺はあくまで、ルレイアの付き添い的な扱いでしかない。
付き添いで結構。
帝国騎士団の制服を着たルレイアを、ルシェは感極まったような表情で見つめていた。
が、ルレイアはそんなルシェを、どうでも良さそうに一瞥し、すぐにそっぽを向いた。
それを見て、俺は心なしか、ホッとしてしまった。
ルレイアが本気で…帝国騎士団に戻るつもりじゃないって分かったから。
そんなことはないだろうとは思ってたけど、それでも、ここは元々ルレイアの古巣だった訳だから。
思うこともあるだろう。…俺よりも遥かに。
…しかも、オルタンス、ルシェの他にも、ルレイアを待っていた隊長がいた。
「あの、ルレイア殿…。お久し振りです」
ルーシッドである。
お久し振り、ってどういう意味かと思ったけど…。
そういや、ルーシッドは暫くの間、ルレイアと同居してたことがあるんだっけ。
その節は、ルレイアが迷惑かけて済まなかった。
それなのに、薄情なルレイアは。
「あ?誰ですかあなた」
…おい。ルアリスの時と同じアレか。
「えっ…。いや、あの…。ルーシッドです」
「ルーシッド?知りませんよ、そんな人。気安く話しかけないでください」
始まったぞ。ルレイアの年下イビリが。
すーぐ年下をイビるんだから、こいつは…。
「見てくださいよ、ルルシー。この人、俺の知り合いの振りして、馴れ馴れしく話しかけてくるんですよ。きっとこれは新手の詐欺、」
「…いい加減にしろ、馬鹿ルレイア」
「あ痛っ」
俺はペシッ、とルレイアの後頭部をはたいた。
今日もルレイアが絶好調で、ルレイアのメンタルを心配していた俺としては、非常に安心したけれど。
それにしたって、ルーシッドをイビって遊んで良い訳じゃないからな。


