「はぁ…」
恋愛イベント満載の人生ゲームを楽しむ仲間達を、俺は溜め息をつきながら眺めていた。
よそでやれ、と言いたいのは山々だが。
言ったところで、素直に出ていく奴らじゃない。
…それに、むしろこいつらが部屋の中で騒いでくれている方が、気が紛れて良い。
アリューシャに狙撃を習うなど、普段やらないことをやって気を紛らわせたりもしたけれど。
やっぱり、こうして仲間達が集まっているのを見ると。
無意識に、そこにルレイアの影を探してしまう。
…ルレイア。
あいつのことを考える度に、重苦しい気分になる。
大丈夫だろうか。ルレイアは…。
今頃何をしてるんだろう?カミーリア家で、居心地の悪い思いをしてなければ良いのだが…。
…と、思っていたその時。
「…ん…?」
俺のスマホに、着信音が鳴り響いた。
誰だよ、と思いながらスマホを手に取り、その画面に映し出された名前を見るなり、俺はがばっと立ち上がった。
いや、別に立ち上がる必要はないはずなんだけど。つい。
「お、おぉ?どうしたルル公。いきなり立ち上がって」
「ルルシー先輩も、人生に参加するか?飛び入り参加OKだぞ」
「あ、大丈夫ですよ。心配しなくても、この人生ゲームは同性結婚も出来ますから。僕やルルシーさんみたいな性的マイノリティにも配慮した、素晴らしいボードゲーム、」
「お前ら、ちょっと黙ってろ」
特にルーチェス。お前は黙れ。
誰がマイノリティだって?それはお前だけだ。
俺はノーマルだよ。
って、そんなことどうでも良いのだ。
「どうしたの、ルルシー。ルレイアから電話?」
察しの良いアイズが、俺にそう聞いた。
俺がこれほど過剰に反応する相手は、ルレイアしかいない。
「あぁ、そうだ」
「…!本当?ルレイアから?何かあったのかな」
ルレイアからの電話と聞いて、シュノも反応した。
それは分からない。今から聞く。
「良いか、お前らちょっと黙っててくれよ」
改めてそう言い聞かせてから、俺は宝物でも扱うように、慎重に通話ボタンを押した。
「も、もしもしっ…」
『やっほー、ルルシー。ルレイアですよー』
電話の向こうから聞こえてきた、親の声より聞き慣れたルレイアの声に。
俺は、思わず安堵の溜め息をつきそうになった。
…良かった。この間延びした口調、何か不測の事態が起きたとか、そういう訳じゃなさそうだ。
「ルレイア…。ルレイアなんだな…?」
『えぇ、勿論。あなたのルレイアですよ』
「そうか…。良かった…」
久し振りにルレイアの声を聞いた。
電話越しなのが非常に残念だけど、でも確かにルレイアの声だ。
それだけで、心底ホッとするのだから…我ながらチョロい。
恋愛イベント満載の人生ゲームを楽しむ仲間達を、俺は溜め息をつきながら眺めていた。
よそでやれ、と言いたいのは山々だが。
言ったところで、素直に出ていく奴らじゃない。
…それに、むしろこいつらが部屋の中で騒いでくれている方が、気が紛れて良い。
アリューシャに狙撃を習うなど、普段やらないことをやって気を紛らわせたりもしたけれど。
やっぱり、こうして仲間達が集まっているのを見ると。
無意識に、そこにルレイアの影を探してしまう。
…ルレイア。
あいつのことを考える度に、重苦しい気分になる。
大丈夫だろうか。ルレイアは…。
今頃何をしてるんだろう?カミーリア家で、居心地の悪い思いをしてなければ良いのだが…。
…と、思っていたその時。
「…ん…?」
俺のスマホに、着信音が鳴り響いた。
誰だよ、と思いながらスマホを手に取り、その画面に映し出された名前を見るなり、俺はがばっと立ち上がった。
いや、別に立ち上がる必要はないはずなんだけど。つい。
「お、おぉ?どうしたルル公。いきなり立ち上がって」
「ルルシー先輩も、人生に参加するか?飛び入り参加OKだぞ」
「あ、大丈夫ですよ。心配しなくても、この人生ゲームは同性結婚も出来ますから。僕やルルシーさんみたいな性的マイノリティにも配慮した、素晴らしいボードゲーム、」
「お前ら、ちょっと黙ってろ」
特にルーチェス。お前は黙れ。
誰がマイノリティだって?それはお前だけだ。
俺はノーマルだよ。
って、そんなことどうでも良いのだ。
「どうしたの、ルルシー。ルレイアから電話?」
察しの良いアイズが、俺にそう聞いた。
俺がこれほど過剰に反応する相手は、ルレイアしかいない。
「あぁ、そうだ」
「…!本当?ルレイアから?何かあったのかな」
ルレイアからの電話と聞いて、シュノも反応した。
それは分からない。今から聞く。
「良いか、お前らちょっと黙っててくれよ」
改めてそう言い聞かせてから、俺は宝物でも扱うように、慎重に通話ボタンを押した。
「も、もしもしっ…」
『やっほー、ルルシー。ルレイアですよー』
電話の向こうから聞こえてきた、親の声より聞き慣れたルレイアの声に。
俺は、思わず安堵の溜め息をつきそうになった。
…良かった。この間延びした口調、何か不測の事態が起きたとか、そういう訳じゃなさそうだ。
「ルレイア…。ルレイアなんだな…?」
『えぇ、勿論。あなたのルレイアですよ』
「そうか…。良かった…」
久し振りにルレイアの声を聞いた。
電話越しなのが非常に残念だけど、でも確かにルレイアの声だ。
それだけで、心底ホッとするのだから…我ながらチョロい。


