大量の服やバッグや靴や、買ってきたものを見せびらかした後。

「あ、そうだ。ルナニアさんにもお土産があるんですのよ」

…そういやそんなこと言ってたな。

良いですよ別に。期待してませんから。

前回はショートケーキ一個だったけど、果たして今回は…。

「はい、これ。プリンですわ」

小さい牛乳瓶みたいな容器に入った、白いプリン。一個。

まぁ、何かお土産あるだけマシだと思いますよ。

せめてチョコプリンだったらな…。黒くて良い色だったのに…。

バレる危険を犯して、代返まで引き受けてくれた恩人に対するお礼が、プリン一個とは。

プリンで単位は取れないんだってことを、教えてやろうか。

「今日は、ルナニアさんが代わりに講義をうけてくれたから、助かりましたわ。わたくし、安心してお買い物出来たんですのよ」

「そうですか…。それは良かったです」

俺は、笑顔で答えたけど。

…やっぱり、代返バレて留年してしまえ。と思った。







…しかし、レポートの代作や、代返を引き受けるくらいで済んでいたこの頃は、まだ幸いだったのだ。

この翌週に、俺の身に起きたことを思えば。