「何とか書き終えたんですけど…これで良いか、確認してください」
俺は、印刷したばかりのレポートをマリーフィアに手渡した。
「あぁ…。良いんですのよ、何でも。書いてくれさえすれば…」
マリーフィアは生返事で、受け取ったレポートを軽く眺め。
よく読みもせずに、そのままファイルにしまった。
おい。俺の力作だぞ。読め。
「ありがとうございました、助かりましたわ」
「はい」
「…それでルナニアさん、これを見てくださいな。とっても可愛らしいドレスで…」
有り難みがないどころか、感謝の気持ちさえ皆無とは。
人様にレポートを10枚も書かせておいて、そんな軽い調子で「ありがとうございました」とは。
それだけで済ませるつもりか?おい。留年を回避したんだぞ。
人によっては、土下座して感謝するところだろう。
貴族特有のアレだな。
人が自分に尽くすのが当たり前、という感覚。
相手が自分と同じ人間であることを、理屈として理解はしていても、実感はしていない。
控えめに言って最低のクズですよ。
こういう身の程を弁えない貴族がいるから、貴族に対する印象が悪くなるんだ。
そりゃ貴族という種族は、いつだって救いようのないクズばかりだけども。
めちゃくちゃムカつくから、横っ面張り倒してやりたかったのだが。
そんなことをする訳にはいかないので、俺は敢えて笑顔を浮かべた。
はー。ストレスが溜まる。
「そうですか。とても可愛いですね」
「そうでしょう?そうでしょう?ルナニアさんに褒めてもらって嬉しいですわ」
あっそ。
買ってきたばかりの洋服の山に囲まれて、ほくほくしていたマリーフィアだが。
次々に紙袋の中身を開けて、不意に手を止めた。
「…あ、そうだ。ルナニアさんにもお土産があるんですのよ」
あぁ、そういやそんなこと言ってましたね。
自分の買い物を散々見せびらかした後で、俺へのお土産。
俺に留守番させて、留年のかかったレポートまで押し付けたんだから。
そりゃもう、さぞかし素晴らしいお土産を買ってきてくれたんでしょうね?
南の島の別荘とか。
しかし。
「はい、ルナニアさん。ケーキですわ」
まさかのケーキ。
しかも、ホールケーキじゃなくてショートケーキ。それが二切れ。
「ルナニアさんと一緒に食べようと思って、二つ買ってきたんですの」
一切れは自分の分らしいので、俺へのお土産はショートケーキ一つだけである。
自分は散々買い物しておいて?
ケチくさっ…。
しかも、何でショートケーキなんですか。俺は白いケーキなんて嫌いです。
せめてチョコレートのケーキが良かった。あれなら、まだ目に優しい。
こんな白くてちっちゃなケーキの為に、俺は頑張ってレポートを書いたんですか?
それでも、お土産があるだけマシなのかもしれない。
「…マリーフィアさん。メリーディアさんには?」
「え?」
何でそこで姉の名が出てくるのか、とばかりに首を傾げるマリーフィア。
その仕草、気持ち悪いからやめろ。
俺は、印刷したばかりのレポートをマリーフィアに手渡した。
「あぁ…。良いんですのよ、何でも。書いてくれさえすれば…」
マリーフィアは生返事で、受け取ったレポートを軽く眺め。
よく読みもせずに、そのままファイルにしまった。
おい。俺の力作だぞ。読め。
「ありがとうございました、助かりましたわ」
「はい」
「…それでルナニアさん、これを見てくださいな。とっても可愛らしいドレスで…」
有り難みがないどころか、感謝の気持ちさえ皆無とは。
人様にレポートを10枚も書かせておいて、そんな軽い調子で「ありがとうございました」とは。
それだけで済ませるつもりか?おい。留年を回避したんだぞ。
人によっては、土下座して感謝するところだろう。
貴族特有のアレだな。
人が自分に尽くすのが当たり前、という感覚。
相手が自分と同じ人間であることを、理屈として理解はしていても、実感はしていない。
控えめに言って最低のクズですよ。
こういう身の程を弁えない貴族がいるから、貴族に対する印象が悪くなるんだ。
そりゃ貴族という種族は、いつだって救いようのないクズばかりだけども。
めちゃくちゃムカつくから、横っ面張り倒してやりたかったのだが。
そんなことをする訳にはいかないので、俺は敢えて笑顔を浮かべた。
はー。ストレスが溜まる。
「そうですか。とても可愛いですね」
「そうでしょう?そうでしょう?ルナニアさんに褒めてもらって嬉しいですわ」
あっそ。
買ってきたばかりの洋服の山に囲まれて、ほくほくしていたマリーフィアだが。
次々に紙袋の中身を開けて、不意に手を止めた。
「…あ、そうだ。ルナニアさんにもお土産があるんですのよ」
あぁ、そういやそんなこと言ってましたね。
自分の買い物を散々見せびらかした後で、俺へのお土産。
俺に留守番させて、留年のかかったレポートまで押し付けたんだから。
そりゃもう、さぞかし素晴らしいお土産を買ってきてくれたんでしょうね?
南の島の別荘とか。
しかし。
「はい、ルナニアさん。ケーキですわ」
まさかのケーキ。
しかも、ホールケーキじゃなくてショートケーキ。それが二切れ。
「ルナニアさんと一緒に食べようと思って、二つ買ってきたんですの」
一切れは自分の分らしいので、俺へのお土産はショートケーキ一つだけである。
自分は散々買い物しておいて?
ケチくさっ…。
しかも、何でショートケーキなんですか。俺は白いケーキなんて嫌いです。
せめてチョコレートのケーキが良かった。あれなら、まだ目に優しい。
こんな白くてちっちゃなケーキの為に、俺は頑張ってレポートを書いたんですか?
それでも、お土産があるだけマシなのかもしれない。
「…マリーフィアさん。メリーディアさんには?」
「え?」
何でそこで姉の名が出てくるのか、とばかりに首を傾げるマリーフィア。
その仕草、気持ち悪いからやめろ。


