The previous night of the world revolution8~F.D.~

俺だってですね、好きでこんなことやってるんじゃないですよ。

必要な点数稼ぎしてるだけだ。

そこだけは忘れないで欲しいですね。全く。

「メリーディアさん。そんな刺々しいこと言わないでくださいよ。俺はメリーディアさんとも仲良くしたいんです」

メリーディアは俺を睨むばかりで、直接俺に話しかけてくることはない。

この機を逃さず、すかさずメリーディアにも点数稼ぎを試みる。

それなのにメリーディアは、俺の言葉を聞いて眉をひそめた。

「…仲良くしたい?私と?…何故?」

何故、と来たか。

警戒心剥き出しじゃないですか。こんなに爽やかな笑顔を見せているというのに。

「何故って…。そんなの、家族だからに決まってるじゃないですか」

「…家族…?」

「そう、家族ですよ」

家族(笑)。

俺の家族は、愛しいルルシーと、『青薔薇連合会』の皆さんだけですけど。

「マリーフィアさんのお姉さんなら、俺にとっての姉でもある。そうでしょう?」

俺がそう言うと、メリーディアは頭を振って、溜め息をついた。

「…どうやら、あなたはまだ聞かされてないみたいね」

「何を?」

「私は、ユリーフィア・レーヌ・カミーリアの子ではないのよ。父の愛人の娘なの」

と、自らの出自を教えてくれた。

あぁ、そういう話ですか。

「実の母は、私を父に押し付けて逃げたわ。今何処にいるのか、生きているのかも分からない」

「そうですか」

「分かるでしょう。私はこの家で、何の権利もないのよ。継母の慈悲で、ここに住まわせてもらっているだけなの」

仮にも、あなたも上級貴族カミーリア家の血を継いでいるというのに。

酷い扱いを受けたものですね。

ルーチェスを彷彿とさせる境遇である。

「同じ父の子でも、マリーフィアと私は全く違う立場なのよ。私は直系の血筋じゃないから、宝物庫の扉も、『ローズ・ブルーダイヤ』の開け方も知らない。これからも教えられることはないわ」

ふーん。

じゃ、メリーディアを拷問しても無意味なんですね。

「この屋敷で、誰も私と仲良くなろうとする者はいない。そんなことしても意味はないもの。誰もが私を遠巻きに見るか、あるいは露骨に無視をするだけ。それが当たり前なの」

「はい」

「だから、あなたも私と仲良くしようなんて馬鹿なことは…」

「今日はよく喋りますね、メリーディアさん」

「…」

この人がこんなに喋るの、初めてじゃないか?