それから俺は、記憶を頼りに、レポートを書き始めた。
ベルガモット王家について、じゃないですよ。勿論。
王家は王家でも、俺が書いているのは、シェルドニア王家の歴史である。
覚えているか?あの頭の中縦ロールアシミムの家系である。
アシミムのヘールシュミット家と、同じく王位を争ってきたトレギアス家の歴史だ。
シェルドニア王家の歴史については、あの国に捕われている間に、嫌と言うほど思い知らされた。
今更、いちいち調べることなくスラスラ書けるくらいにな。
万が一分からないことがあれば、今すぐアシミムに連絡して聞けば良い。
「お前ん家のこと教えろ」ってね。
アシミムは俺に逆らえないのだから、それで解決。
いやぁ、博識で済みませんね。
覚えていることを書くだけなので、簡単にレポートは進んだ。
早くも半分以上書き進めた、その時。
「…そこで何をしてるの?」
「ん?」
声がした方を振り向くと、部屋の扉のところに、険しい顔をしたメリーディアが立っていた。
おっと。どうも。
「そこで何をしてるの?ここはマリーフィアの部屋でしょう」
「知ってますよ。メリーディアさんこそ、どうしたんですか?マリーフィアさんに何か用事で?」
「私は…マリーフィアが課題に困ってるんじゃないかと思って、様子を見に来ただけよ」
あんなにマリーフィアに扱き下ろされていたのに、やっぱり手伝ってあげようと?
お優しいですね。
「そうですか。マリーフィアさんは今、お義母様とお買い物だそうですよ」
「買い物…?課題を放っておいて?」
「課題は今、俺がやってるところです」
「…」
もう半分以上終わりましたよ。
しかし、メリーディアは。
「まさか、あなたがやってあげてるの…?」
「はい。マリーフィアさんに頼まれて…」
「…はぁ…」
深々と溜め息。
「何の為に、私があの子を突っぱねたと思ってるの。少しは自分でやらせようと思って…。それなのに、あなたがやってあげてるんじゃ意味ないじゃない」
仰る通りですよ。俺もそう思います。
点数稼ぎじゃなかったら、俺だってこんなことしませんよ。
「そうですけど…。でも、マリーフィアさんが困ってたので…」
「せめて、少し手伝うだけにするとか…。でないと、いつまで経ってもあの子は人に頼ってばかりよ」
俺だって、そのつもりだったんですよ。
手伝うだけのつもりだったのに、まさか丸投げされるとは思いませんでした。
本当はメリーディアに禿同なのに、マリーフィアを庇わなきゃいけない悲しみよ。
「そこまで言わなくても…。きっとマリーフィアさんも、自分で頑張るつもりだったんですよ。でも、今回はちょっと…旅行に行ったりしてたから、時間がなかっただけで…」
「…もう良いわ。初めから、あなたには何も期待してないから」
冷たいと思いません?…この言い草。
ベルガモット王家について、じゃないですよ。勿論。
王家は王家でも、俺が書いているのは、シェルドニア王家の歴史である。
覚えているか?あの頭の中縦ロールアシミムの家系である。
アシミムのヘールシュミット家と、同じく王位を争ってきたトレギアス家の歴史だ。
シェルドニア王家の歴史については、あの国に捕われている間に、嫌と言うほど思い知らされた。
今更、いちいち調べることなくスラスラ書けるくらいにな。
万が一分からないことがあれば、今すぐアシミムに連絡して聞けば良い。
「お前ん家のこと教えろ」ってね。
アシミムは俺に逆らえないのだから、それで解決。
いやぁ、博識で済みませんね。
覚えていることを書くだけなので、簡単にレポートは進んだ。
早くも半分以上書き進めた、その時。
「…そこで何をしてるの?」
「ん?」
声がした方を振り向くと、部屋の扉のところに、険しい顔をしたメリーディアが立っていた。
おっと。どうも。
「そこで何をしてるの?ここはマリーフィアの部屋でしょう」
「知ってますよ。メリーディアさんこそ、どうしたんですか?マリーフィアさんに何か用事で?」
「私は…マリーフィアが課題に困ってるんじゃないかと思って、様子を見に来ただけよ」
あんなにマリーフィアに扱き下ろされていたのに、やっぱり手伝ってあげようと?
お優しいですね。
「そうですか。マリーフィアさんは今、お義母様とお買い物だそうですよ」
「買い物…?課題を放っておいて?」
「課題は今、俺がやってるところです」
「…」
もう半分以上終わりましたよ。
しかし、メリーディアは。
「まさか、あなたがやってあげてるの…?」
「はい。マリーフィアさんに頼まれて…」
「…はぁ…」
深々と溜め息。
「何の為に、私があの子を突っぱねたと思ってるの。少しは自分でやらせようと思って…。それなのに、あなたがやってあげてるんじゃ意味ないじゃない」
仰る通りですよ。俺もそう思います。
点数稼ぎじゃなかったら、俺だってこんなことしませんよ。
「そうですけど…。でも、マリーフィアさんが困ってたので…」
「せめて、少し手伝うだけにするとか…。でないと、いつまで経ってもあの子は人に頼ってばかりよ」
俺だって、そのつもりだったんですよ。
手伝うだけのつもりだったのに、まさか丸投げされるとは思いませんでした。
本当はメリーディアに禿同なのに、マリーフィアを庇わなきゃいけない悲しみよ。
「そこまで言わなくても…。きっとマリーフィアさんも、自分で頑張るつもりだったんですよ。でも、今回はちょっと…旅行に行ったりしてたから、時間がなかっただけで…」
「…もう良いわ。初めから、あなたには何も期待してないから」
冷たいと思いません?…この言い草。


