The previous night of the world revolution8~F.D.~

…一体何の話してんだろうな?

ちょっと聞き耳立ててみよう。

…え?盗み聞き?

まさか。偶然メリーディアの部屋の前を通りかかったら、偶然部屋の中の会話が聞こえてきたから、偶然足を止めて聞いてるだけです。

姉妹って一般的にどんな会話をするんでしょうね。

興味津々ですよ。

まぁ、あまり楽しそうな話ではなさそうだが。

「そこのところをどうかお願い、お姉様。他に頼れる人がいませんの」

「人に頼ってないで、自分でやりなさいって言ってるの。いつもいつも私に頼りっきりで…」

「いつもじゃありませんわ。ね、今回だけ。これっきりですから」

「前もそう言ったじゃないの。次はないって言ったでしょ。今回は自分で…」

「もう…お姉様はいつもそうやって、理屈っぽいことばっかり言うんですから。そんなだから…」

「…そんなだから、何?」

…何だろう。不穏な気配。

「…もう、良いですわ!そこまで仰るなら、もうお姉様には頼りませんから!」 

マリーフィアらしからぬ、強い口調でそう言い放つと。

室内から足音が近づいてきたので、俺は慌てて立ち聞きをやめ。

今、ついさっきこの場にやって来た風を装った。

その一瞬後き、ばーん、と部屋の扉が開いた。

怒りに頬を染めたマリーフィアと、ばったり遭遇。

「あっ…る、ルナニアさんっ…?」

「あ、マリーフィアさん…」

どうも。偶然通りかかったルナニアです。

「ど、どうしてここにっ…?」

「いえ…マリーフィアさんを探してたんです。使用人に尋ねたら、ここにいると聞いたものですから…」

「そ…そうだったんですのね」

怒った顔を見られたのが恥ずかしいのか、マリーフィアは赤面して俯いていた。

もうばっちり見た後ですけど。

「一体どうしたんですか?何だか、揉めてるような声が聞こえましたけど…」

「な、な…何でもありませんわ!」

「何でもないことはないでしょう?あんな大きな声で…」

「う、うぅっ…」

淑女らしからぬ醜態だったぞ。

「何か困ってることがあるなら、力になりますよ?」

「わ、分かりましたわ…。お話します。お話しますから、場所を変えてくださいな」

はいはい。

じゃ、場所を変えて、マリーフィアの部屋に行きますか。