The previous night of the world revolution8~F.D.~

「これ…ルレイアのお土産だな。箱庭帝国旅行の…」

「そうみたいですね」

あいつ、マリーフィアとの新婚旅行なのに。

わざわざ、俺達の為にお土産まで買ったのかよ。

嬉しいのは嬉しいけど、そんなことしてる場合か?とは思う。

「アイ公は?何もらったの?」

「私は…アロマオイルだね。ウッドノートの良い香りだよ」

へぇ、お洒落。

一応、俺達が好みそうなものを送ってくれてるみたいだ。

「アシュトーリアさんにもあるみたいだね。この大きさからして…アクセサリーかな?指輪かイヤリングか…」

「私、後でアシュトーリアさんに渡しに行くわ。ついでに、ルレイアがくれたのよって、このワンピースも見せたい」

シュノが、うきうきしながら言った。

良かったな、シュノ。

大好きなルレイアにワンピースをもらって、大変御満悦のようだ。

「ルリシヤは…?何だった?」

「これだ」

「うわっ!」

思わず、心臓が止まるかと思った。

何だそれは。

ルリシヤは、おどろおどろしいインディアンのお面みたいなものを顔につけていた。

誰だよお前。

「どうだ、ルルシー先輩。似合うか?」

「…顔、全然見えてないけど…。…何だそれ」

アイズとシュノとアリューシャには、普通のお土産なのに。

ルリシヤには、嫌がらせを試みたのか?

「箱庭帝国産の、魔除けのお面だな」

それで魔除けなのか?呪いのグッズじゃなくて?

「あぁ、俺もそれ、見たことあります。箱庭帝国じゃ定番のお土産なんですよね」

ルヴィアは、恐ろしい仮面にも何のその。

慣れた口調で、そう教えてくれた。

マジかよ。これが定番?

「生き物の羽根とか、皮とか、骨とかを使って作るそうですよ。以前、嫁が作ってました」

「ほう。それはご利益がありそうだな。さすがルレイア先輩は見る目がある」

…ついていけねぇよ。こいつらの会話に。

羽根と…皮、はまだ分かる。

でも、骨は無しだろ。

怖っ…。絶対呪われるって。

そして、そんなお面を作っている嫁を見て、平然としているルヴィアも凄い。

しかも。

「ルーチェスは…?何もらったんだ?お前もお面か?」

「いえ、僕は藁人形ですよ」

包みを開けて出てきたのは、腹に五寸釘を打たれ、赤い糸で逆さまに吊られた藁人形だった。

またしても、心臓が止まりかけた。

呪いのグッズ、再び。

「ルレイアの嫌がらせか…?」

「違いますよ。この藁人形は、家内安全祈願のお守りです」

絶対嘘。

家庭を崩壊させる呪いのグッズに違いない。

だって、藁人形だぞ?

どう考えても、人を呪う為のアイテムだよ。深夜に神社で白装束を着た女の人が、木にカンカン打ってるアレだよ。

不気味この上ない。