The previous night of the world revolution8~F.D.~

さて、マリーフィアのご機嫌取りも良いが。

「マリーフィアさん、今日はこれから、何かご予定があるんですか?」

「?いいえ、何もありませんわ」

そうですか。

「じゃあ、もし良かったら一つお願いがあるんです」

「お願い?まぁ、改まってどうしたんですの?」

「屋敷の中を案内して欲しいんです。昨夜も迷っちゃったので」

テヘペロ、みたいな顔で頼むと。

マリーフィアは、それは嬉しそうに微笑んだ。

「そのくらいなら、お安い御用ですわ。お任せくださいな」

「えぇ。宜しくお願いします」

「それじゃ、朝食を食べ終わったら、早速行きましょうか」

呑気なマリーフィアは、屋敷の中を一緒にお散歩、くらいに思ってるんだろうが。

これは、単なるお散歩のつもりではない。

俺にとっては、二度目の偵察なのだ。