「お母様…。会いたかったですわ」
「わたくしもですよ、マリーフィア」
たかが一週間程度で大袈裟な。
と言いたかったが、ぐっと我慢。
「無事に戻ってきてくれて、何よりですわ。よりによって、あの野蛮な箱庭帝国に旅行に行くなんて言い出すものですから…」
聞きました?野蛮だって。
ルアリスが聞いてたら、激怒不可避。
「旅行に行くなら、もっと治安の良い国にすれば良かったものを…。シェルドニア王国とか…」
洗脳されて帰ってくれば良かったのに、ってか?
冗談じゃない。あんな国に自分から足を踏み入れるくらいなら、ルティス帝国のスラム街に旅行に行った方がマシですよ。
スラム街ツアー…。なかなか興味深いじゃないですか。ちょっと行ってみたくなりますね。
「怖い思いはしなかった?危ないことはありませんでしたか?」
「まさか、そんなことありませんわ。お母様」
「本当に?」
「…まぁ、ちょっと…食べ物は、あまり美味しくありませんでしたけど…」
「ほら。やっぱり…」
やっぱりって何ですか。
さっきからこのおばさん、箱庭帝国に喧嘩売ってるのか。
失礼過ぎないか。ただの好き嫌いだろ。
「さぁ、ルティス帝国に戻ってきたのですから、好きなものを食べて、ゆっくり休みなさい」
「ありがとうございますわ、お母様。それから…これ、お母様にお土産ですわ」
「まぁ」
マリーフィアは、箱庭帝国で買ってきたお土産を、母親に渡した。
「嬉しいわ。何かしら」
「開けてみてくださいな」
娘からもらったお土産を、うきうきと開けるユリーフィア母。
しかし、その嬉しそうな表情は、中から出てきたモノを見て、固まってしまった。
「こ…これは何ですの?」
「ブローチですわ。お母様」
出てきたのは、箱庭帝国産の木の実と鳥の羽根を加工した、天然素材のブローチ。
これはこれで民族衣装っぽい、エスニックデザインなブローチでアリだと思うけど。
どうやら、お母様のお眼鏡には適わなかったようで。
「そ、そう…。これが…箱庭帝国のお土産なのね…」
何だ。その煮え切らない感想。
良いじゃないか。エスニックデザインのブローチ。お洒落で。
何か文句でもあるのか?
「そのブローチ、ルナニアさんが勧めてくださったんですのよ」
おい。俺に責任を擦り付けようとするんじゃない。
俺の趣味みたいに思われてるかもしれないが、別にそういう訳じゃないからな。
「…あなたの…?」
ほら見たことか。
お前かよ、みたいな目でこっちを見ている。
これが、ほぼ初めてのユリーフィア母との対面だというのに…印象を悪くするのはやめてもらえないか。
「わたくしもですよ、マリーフィア」
たかが一週間程度で大袈裟な。
と言いたかったが、ぐっと我慢。
「無事に戻ってきてくれて、何よりですわ。よりによって、あの野蛮な箱庭帝国に旅行に行くなんて言い出すものですから…」
聞きました?野蛮だって。
ルアリスが聞いてたら、激怒不可避。
「旅行に行くなら、もっと治安の良い国にすれば良かったものを…。シェルドニア王国とか…」
洗脳されて帰ってくれば良かったのに、ってか?
冗談じゃない。あんな国に自分から足を踏み入れるくらいなら、ルティス帝国のスラム街に旅行に行った方がマシですよ。
スラム街ツアー…。なかなか興味深いじゃないですか。ちょっと行ってみたくなりますね。
「怖い思いはしなかった?危ないことはありませんでしたか?」
「まさか、そんなことありませんわ。お母様」
「本当に?」
「…まぁ、ちょっと…食べ物は、あまり美味しくありませんでしたけど…」
「ほら。やっぱり…」
やっぱりって何ですか。
さっきからこのおばさん、箱庭帝国に喧嘩売ってるのか。
失礼過ぎないか。ただの好き嫌いだろ。
「さぁ、ルティス帝国に戻ってきたのですから、好きなものを食べて、ゆっくり休みなさい」
「ありがとうございますわ、お母様。それから…これ、お母様にお土産ですわ」
「まぁ」
マリーフィアは、箱庭帝国で買ってきたお土産を、母親に渡した。
「嬉しいわ。何かしら」
「開けてみてくださいな」
娘からもらったお土産を、うきうきと開けるユリーフィア母。
しかし、その嬉しそうな表情は、中から出てきたモノを見て、固まってしまった。
「こ…これは何ですの?」
「ブローチですわ。お母様」
出てきたのは、箱庭帝国産の木の実と鳥の羽根を加工した、天然素材のブローチ。
これはこれで民族衣装っぽい、エスニックデザインなブローチでアリだと思うけど。
どうやら、お母様のお眼鏡には適わなかったようで。
「そ、そう…。これが…箱庭帝国のお土産なのね…」
何だ。その煮え切らない感想。
良いじゃないか。エスニックデザインのブローチ。お洒落で。
何か文句でもあるのか?
「そのブローチ、ルナニアさんが勧めてくださったんですのよ」
おい。俺に責任を擦り付けようとするんじゃない。
俺の趣味みたいに思われてるかもしれないが、別にそういう訳じゃないからな。
「…あなたの…?」
ほら見たことか。
お前かよ、みたいな目でこっちを見ている。
これが、ほぼ初めてのユリーフィア母との対面だというのに…印象を悪くするのはやめてもらえないか。


