The previous night of the world revolution8~F.D.~

その日一日、秘境の里ツアーに参加し。

夕方頃に、俺とマリーフィアはホテルに戻った。

ガイドを務めたルアリスは、生意気にも、家族の待つ家に帰っていった。

一方、ホテルに戻った俺達は…。

「ふぅ…。今日はよく歩いて、疲れましたわ」 

部屋に戻るなり、マリーフィアはベッドに腰掛けて足を伸ばしていた。

軟弱。

ヒールの付いた靴なんか履くからだ。馬鹿め。

「マリーフィアさん、今日の夕食はどうします?ルアリスが近隣のおすすめのレストランを教えてくれましたけど、もしお疲れなら、今夜はルームサービスで済ませましょうか?」

と、俺が尋ねると。

現金なことに、マリーフィアの疲労はあっという間に吹き飛んだ。

「レストラン?行きますわ。旅行の醍醐味ですもの。ルームサービスで済ませるなんて勿体ないですわ」

あ、そう。

「それに、昼間に食べた甘いお雑煮の味が、まだ歯の裏にくっついてるみたいですの…。早く口直しをしたいですわ」

あれ、そんなに不味かったか?

ただ破壊的に甘いってだけで、別に不味くはなかったと思うけど。

「分かりました。じゃあ外に食べに行きましょうか…。えぇと、ルアリスおすすめのレストランは…」

俺は、ルアリスが渡してくれたおすすめの飲食店メモを取り出した。

このメモによると…近くにあるのは…。

「箱庭帝国の郷土料理が食べられるレストランと、ルティス料理が食べられるレストラン、どっちにします?」

「そうですわね…。ルティス帝国の料理なら、帰ってからいくらでも食べられますし…」

「そうですね」

「折角なら、ここでしか食べられない箱庭帝国料理を食べてみたいですわ」

ふーん。

どうやら、まだ激甘雑煮で懲りてないらしい。

「良いですよ。じゃあ、箱庭帝国の郷土料理が食べられるお店に行ってみましょうか」

「えぇ。どんな料理が出てくるか、楽しみですわ」

…とか言ってますけど。

俺は、あんまり期待しない方が良いと思いますよ。