The previous night of the world revolution8~F.D.~

――――――…呼び出したルアリスに、ホテルに案内させ。

マリーフィアと共に、荷物を簡単に片付けた。

「とっても良いお部屋ですわね、ルナニアさん。ご覧なさって、良い景色ですわ」

長旅の疲れなど、全く感じさせない興奮した様子のマリーフィア。

窓のカーテンを開けて、外の景色を楽しんでいた。

ふーん。確かに、なかなかの眺め。

ルティス帝国の一流ホテルに比べても、負けず劣らずなんじゃないですか。

果たしてこの良いホテルの良い部屋を確保する為に、ルアリスがどれほど骨を折ったのか。

想像すると面白いですよね。

だが、期待通りの働きをしてくれましたよ。あの童貞坊ちゃまは。

そのご褒美に、「ネタばらし」はちゃんとしてあげなきゃいけないでしょうね。

「バスルームも素敵ですわね。箱庭帝国のホテルが、こんなに設備が整ってるなんて思いませんでしたわ」

「そうですか?」

「えぇ。もっと汚れていて、部屋も狭いのかと思ってましたの」

それは箱庭帝国に対する偏見ですね。

ルアリスが泣きますよ。

「ルナニアさん。こんな素敵なお部屋を用意してくれて、ありがとうございますわ」

マリーフィアは、満面の笑みで御礼を言った。

「どういたしまして。このくらい当然ですよ。マリーフィアさんの為ですからね」

部屋を確保してくれたのは、俺じゃなくてルアリスですけどね。

そんな事情はマリーフィアの知ったことじゃないし。

とりあえず、俺の功績にしておこうっと。

「わたくし、早速お風呂に入りたいですわ。先にバスルームを使わせてもらっても良いかしら」

「どうぞどうぞ、行ってきてください。その間に俺はロビーに行って、さっきのガイドと明日の打ち合わせをしてきます」

今頃ルアリスは、ロビーで首を長くして俺を待っていることだろう。

待ちぼうけを食らう国家代表。滑稽ですね。

「そうだ、滞在中何処に行きたいか、リクエストとかあります?」

「そうですわね…。わたくし、お買い物がしたいですわ。お洋服とか、アクセサリーとか」

「分かりました。じゃあ、ショッピングの時間を長めに取っておきますね」

明日からの旅行プランは、基本的にルアリスに任せるつもりだ。

…え?本気で国家の代表をガイドにするつもりなのかって? 

観光大国の代表なら、ガイドの真似事くらい出来て当然ですよね?

「それじゃ、ごゆっくり。俺はロビーに行ってきます」

「えぇ、行ってらっしゃいませ」

俺はマリーフィアに笑顔で手を振って、カードキーを持って部屋を出た。

向かうは、ルアリスの待つホテルのロビーである。