名前がついたばかりの感情。 でもいつの間にか自分では抱えきれないほど膨らんでいた感情。 大切な想いを抱きしめて、わたしはグラウンドを駆けていた。 ただひとり、藍くんの元に向かって。 今すぐ藍くんにこの想いを伝えたかった。 返事を期待しているわけではなかった。 だって、藍くんは女子ならだれでもいいのかもしれない。 わたしに求められているのは快楽だけなのかもしれない。 それでも、貴方に出会えてこんなにも幸せなんだよって伝えたかった。