「俺が楽にしてやろっか」 「え……」 わたしに覆いかぶさった藍くんがそう言う。 けれどフェロモンを一心に浴びているせいか、藍くんの顔にもいつもの余裕はない。 ぼーっと熱に浮かされた頭で、もうなにも考えられなくなっていた。 「たす、けて……」 だれかに触れてほしくて。 この身体を鎮めてほしくて。 声を振り絞れば、くいと顎を持ち上げられ、次の瞬間には食らいつくような激しい口づけがわたしの唇を奪った。 「んっ……」