半径3cm未満に(2)

「それはちがっ…私…色々、あって…先生のこと…そう言う目で見れなくて…。
それに…私のせいで先生来なくなったんじゃ…?」

「…え?何言ってんの…」

怪訝そうに見つめれらる。

「だって先生、3月に学校に来てたじゃん。
3月は先生…休病中だったのに…」

春休み前の土曜日、星川先生が校長室に入って行くところを見ていた。

その時は、まだ休病期間だったのに。

「…見てたの…?」

「…知ってる。
土曜日、私自習室行ってたから。」

先生はため息を吐いた。

「校長に呼び出されただけだよ…。
何で…それだけで日向のせいになるのさ…。」

噂にも聞いていた。

星川先生は校長に呼び出されてる、と。

それが、私との関係についてなんじゃないかとヒヤヒヤしながら、でも知らないふりをして過ごしていた。

でも、当時の私は先生に会えなくても先生のことが好きで。