半径3cm未満に(2)

「恋衣ちゃん。今は自分の身体を大事にしてあげて。
穂貴は大丈夫。
あの人は、私と一緒に少しずつ乗り越えてる。」

みつりさんはそう言って私をねかせてくれる。

「穂貴、私今日夜勤だからもう帰るね。
自分のことでもいい。
何かあったら、また連絡して」

「…そっか。忙しいのにごめんね…。」

「ううん。恋衣ちゃんにも会えて良かったよ。
じゃあ、また」

みつりさんはひらひらと手をふると、忙しそうに家を出て行った。

「…せんせ…大丈夫…?」

「うん。ごめんね、心配かけちゃって」

魚島先生はそう言ってなく笑った。