半径3cm未満に(2)

「何で…?」

魚島先生の目から涙があふれた。

「…わかる…。私もそうだから…。」

先生の涙を見て、私も涙があふれた。

だって、私もそうだったから。

お父さんが急にいなくなってから、お母さんが急に怖くなった。

本当に、急に…。

私は重い身体を無理やり起こした。

先生に、抱きつきたい。

先生を支えたい…。


でも、そんな私をみつりさんは静かに止めた。