半径3cm未満に(2)

「全然迷惑じゃないからね?
日向さんが苦い思いしてるの、知ってるから。」

「…んっ…」

また涙があふれ出た。

「俺は日向さんが笑ってくれるまでずっと待つし。」

「うん…。」

「俺に全部吐き出していいよ?
俺が全部、受けとめるから。」

ああ、やっぱり先生だ。

先生はいつも私を優しい言葉で支えてくれるんだ。

「じゃあ、ゆっくりしといてよ?」

「…うん…」

先生はキッチンへ行き、私はやっとの思いでソファに腰かけた。