「うん、廊下出て、左に歩いたらトイレあるから行っておいで。」
よかった、みつりさんも付いて来るとか言われないで。
「…ありがとうございます」
そそくさと部屋を出て、トイレに向かう、なんて素直なことは出来ずに外へ出る。
これは逃げだってわかってるはずなのに。
向き合わないといけないのに。分かってるのに。
なのに…。
入って来た玄関から出てしばらく歩き、人目のない病院の裏道に出た。
歩道を少し歩き、ほっとため息をつくと体から力が抜けて膝から倒れ込んでしまった。
でも、コンクリートに打ち付けた膝は痛いはずなのにあまり痛みは感じなかった。
なぜかしんどくなかった。
いつもは助けてほしいと思うのに。
辛くも苦しくもなかった。
さっきからおかしいことくらい私も分かってた。
うまく感情のコントロールができなくて、ずっと気がふわふわしてるのも。
でも、言えなかった。
言いたくなかった。
こういう時だけ先生を頼るのは嫌で。
少し見栄を張って、そのくせ先生に当たってしまって。
「なんで私ってこうなの…」
よかった、みつりさんも付いて来るとか言われないで。
「…ありがとうございます」
そそくさと部屋を出て、トイレに向かう、なんて素直なことは出来ずに外へ出る。
これは逃げだってわかってるはずなのに。
向き合わないといけないのに。分かってるのに。
なのに…。
入って来た玄関から出てしばらく歩き、人目のない病院の裏道に出た。
歩道を少し歩き、ほっとため息をつくと体から力が抜けて膝から倒れ込んでしまった。
でも、コンクリートに打ち付けた膝は痛いはずなのにあまり痛みは感じなかった。
なぜかしんどくなかった。
いつもは助けてほしいと思うのに。
辛くも苦しくもなかった。
さっきからおかしいことくらい私も分かってた。
うまく感情のコントロールができなくて、ずっと気がふわふわしてるのも。
でも、言えなかった。
言いたくなかった。
こういう時だけ先生を頼るのは嫌で。
少し見栄を張って、そのくせ先生に当たってしまって。
「なんで私ってこうなの…」

