半径3cm未満に(2)

「でも俺は」

「わかってるから。
先生がまつりさんを失って悲しいの、わかってる。
でも、私は私なの。」

私を1人の人間として見てほしい。

こんなことを望むのは欲張りなのかもしれない。

十分先生には良くしてもらってる。

私がまつりさんの “ 替わり ” として先生の近くに居れているだけなのかもしれない。




ーーそれが目的で助けてくれたのかもしれない。





そんなことを考えてしまった。

こんなに良くしてもらってるのに最低だ。

そう分かっているはずなのに鳥肌が立ってくる。