自分の家族が、大好きなんだって。 「私っ…。もう…お母さんとお父さんと茉衣ちゃんと歌衣くんと…。 …家族と暮らせない…?」 母親から愛されなくていい。 姉ちゃんにどなられてもいい。 それでも一緒にいたい。 それが日向の心の中身だった。 「愛されたいとか、そんな欲言わない。ただ、仲良くみんなでーー」 ーーピンポーン、ピンポーン インターホンがなったが、日向は俺から離れようとしない。 「日向…?1回離れれる…? 俺ちょっと外見てくるからさ」