「あ、ごめん。びっくりさせた?」

恐る恐る顔をのぞきこむと、日向は力なく笑った。

「…全然、大丈夫。」

どうしたんだろう。

目に光がないって言うか、力がないというか…。

ーーぎゅっ…。

「ひなた…?」

次は、俺がおどろいた。





だって日向が、俺に抱きついているのだから。







「せんせ…やっぱ…大丈夫じゃないかも…。」

「どうしたの?どこか痛い?」

俺は懸命に平常心を保った。