「ううん。
 1人じゃなくなるから、先生来てくれて嬉しい。
 ありがとうございます」


日向はそう言うと、リビングのソファに座った。

「熱はもうないの?」

「朝は7度2分だったけど、今はわかんないや」

「そっか。昨日より顔色良くなってるし、落ち着いてきたかもね」

荷物をリファの横に置き、洗面所で手を洗ってリビングのソファに座った。



もちろん、日向の横に。




日向はソファに置かれていたクッションを抱き、背もたれに体重をあずけている。

まだキツいのかな、と思って日向のおでこにそっと手をあてた。

ーーその時、日向の身体が少し縮こまった気がした。