隣は僕のもの

夜の電車は比較的空いてる

『先輩、ここ座ってください』

「はぁい」

電車の心地よい揺れが眠気を最大限に誘う

『眠かったら、寄っかかってください』

「いいの?肩痛くなっちゃわない?」

『先輩乗せて痛くなるなら本望です』

「ふふ、やっぱ変わってるね〜」

『…眠いと幼くなるんですね』

「何それ」

『誰にも見せちゃだめですよ』

「相原くんはいいの?」

『僕だけが見ていいんです』

「私の保護者なの?へへっ生意気でかわいいね〜」

『はいはい、着いたら起こします』

「ありがと、じゃあちょっとだけ寝る…」


『警戒心なさすぎ。意識されてないな、ほんと。でも隣にいられるなら今はこのままでいいや』