「…あぁ」
引き受けた仕事量と私の力量が見合わない
完全なる自分の力不足
そしてさようなら私の定時退勤
目の保養(白石主任)も明日から出張ということで帰ってしまった
残業でフロアを独り占めというのは全く嬉しくない
役に立ちたいと思って仕事を引き受けるけれど、実力がないからその分時間と労力で補う日々
「新しいプロジェクト参加しても足引っ張るだけかな…」
『珍しく弱気になってますね』
「え、帰ったんじゃ」
『手伝うって言ったでしょ』
聞き慣れた声がして見上げると、さっき帰ったはずの相原くんがいた。
「それは…ハンバーグのための口実かと」
『信用ないなぁ。はい、これ』
「買いに行ってくれてたの?」
『先輩疲れてるときは糖分欲しい人だから』
「理想の彼氏すぎる」
『また簡単にそういう事言う』
「だってほんとに感動したんだもん」
なぜか視線が合わないのがかわいくてスーツの袖を引っ張ったら、やっと目があって。
『…ずるい』
「なにが」
『教えません』
「え」
『それ食べながら仕事片付けましょう、少しでも早く帰れるように』
「うん、ありがとう!不甲斐ない先輩でごめんね」
『僕からしたら憧れの先輩ですけどね』
「泣いちゃうってば」
『泣くなら僕の胸を貸します』
「それは大丈夫かな?」
『…いつもの先輩に戻りましたね。早く終わらせて帰りましょう』
「うん!」
引き受けた仕事量と私の力量が見合わない
完全なる自分の力不足
そしてさようなら私の定時退勤
目の保養(白石主任)も明日から出張ということで帰ってしまった
残業でフロアを独り占めというのは全く嬉しくない
役に立ちたいと思って仕事を引き受けるけれど、実力がないからその分時間と労力で補う日々
「新しいプロジェクト参加しても足引っ張るだけかな…」
『珍しく弱気になってますね』
「え、帰ったんじゃ」
『手伝うって言ったでしょ』
聞き慣れた声がして見上げると、さっき帰ったはずの相原くんがいた。
「それは…ハンバーグのための口実かと」
『信用ないなぁ。はい、これ』
「買いに行ってくれてたの?」
『先輩疲れてるときは糖分欲しい人だから』
「理想の彼氏すぎる」
『また簡単にそういう事言う』
「だってほんとに感動したんだもん」
なぜか視線が合わないのがかわいくてスーツの袖を引っ張ったら、やっと目があって。
『…ずるい』
「なにが」
『教えません』
「え」
『それ食べながら仕事片付けましょう、少しでも早く帰れるように』
「うん、ありがとう!不甲斐ない先輩でごめんね」
『僕からしたら憧れの先輩ですけどね』
「泣いちゃうってば」
『泣くなら僕の胸を貸します』
「それは大丈夫かな?」
『…いつもの先輩に戻りましたね。早く終わらせて帰りましょう』
「うん!」
