溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

けどもしも、この先、俺がいることで彼女の幸せを遠ざけるようなことがあるならその時は。


その時は……。 





目が覚めた時、まだ夢と現実の境界が定かではなく放心していた。


どうしてあんな昔の夢を見たんだろう。


時計を見れば朝の6時。そろそろ起きなきゃいけない。


「え?」


そこで初めて違和感に気がつく。


自分のものとは明らかに違うぬくもり。


それと、傍らにある布団の膨らみは。


嘘だろ、まさかそんな。


恐る恐る掛け布団をめぐるとそこには……。


「……っな、なん」


なんでだー?


気持ちよさそうに眠る若葉お嬢様がいて、頭がパニックになりそうだった。


冬用の白いネグリジェが着崩れていてあらわになる白い肩や胸元、それにか細い太もも。


しかも、ベッタリと俺の身体にしがみついているからわけがわからない。


「んん、紫音くん……」


艶っぽい声の寝言を聞けば、胸の奥が疼く。