溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

「うん、あのね紫音がもしいなかったらどうしょうって。
昨日のは全部夢だったのかもって、そう思ったら」


早口で不安を口にしたら、ふいに寂しかった時のことを思い出して切なくなる。


彼は私の気持ちを察したように、強く抱きしめてくれた。


「お嬢様、大丈夫です。俺はここにいます。もう、決してお嬢様から離れたりしません」


その言葉のひとつひとつを噛み締めるように聞き、幸せに包まれる。


「うん、わかってるの。信じてるのにごめんね」


「いいえ、お嬢様、俺も自分のことで精一杯になっていました。
でもこんな時はもっとお嬢様の気持ちを汲み取るべきでした。
執事としてまだまだです」