溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

晶ちゃんのおうちはなんでも揃っているし、お世話もたくさんしてもらえて快適だけど。


いつまでも誰かに頼ってるだけじゃいけない気がした。


紫音の最後の手紙には、この家で1人で暮らさないようにって書かれてあった。


おそらく、寂しがり屋で頼りない私に一人暮らしは無理って思われたんだろうな。


だけど、私は今日からここに戻ってくることに決めた。


心配してくれる晶ちゃんを説き伏せるのは大変だったけど、どうしてもこの場所に戻ってきたかった。


一人暮らし、不安は確かにある。


だけど、私にはどうしてもそうしなきゃいけない理由があったから。


「さーて、お掃除から始めよっと」


気合いを入れるように大きな声でそう言って作業開始。


自分の部屋と隣の部屋に掃除機をかけて、軽く拭き掃除をした。


隣の部屋は紫音が寝起きしていた場所。


彼のベッドに腰掛けると、彼との思い出が蘇ってきて目頭が熱くなってきたけど、なんとか堪えた。