溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

初めてとか純情ぶっても彼女を泣かせた罪は消えないぞ。


だが、ここはグッと堪えて相手側の気持ちを聞きだしたかった。


「だったら、おまえのお坊ちゃんはちゃんと俺のお嬢様を好きってことでいいんだな?」


「もちろんだよ、はじめはお父上から決められたってだけで興味はなかったみたいだけど、会って話してみてずいぶん気に入られて」


「ふぅん」


「見た目の可愛らしさや慎ましさもあるけど、芯の強さを感じるって」


「……」


話を聞いてたらどんどん複雑な感情が湧き上がってきたけどさらに我慢を重ねた。


「だったらなんで、お嬢様を大切にできないんだよ。女を泣かせるなんて最低だろ」


「いや、それは」


「初めてだろうがなんだろうがお嬢様を幸せにできない奴には渡せない」


どの口が言ってんだ、と自分に突っ込みたくなるがどうしょうもない。