溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

ただただ賞品が欲しくてエントリーしてしまったから。


「だから、諦めた方がいいです。怪我でもしたら大変だから」


「ご忠告ありがとうございます。でも、諦めたくありません。
可能性は低くても紫音となら奇跡を起こせるかもしれないから」


もうどちらにしろ後には引くつもりはない。


「そうですか……」


彼は深くため息を吐いて目線を落とす。


どうしたんだろう、とても心配してくれてるみたい。

 
おそらくその優勝候補がもの凄く強い相手ってことなんだろうな。


「でもなんとかなるかもしれないし。紫音がいてくれたら……」


「……そうですね」


彼は複雑な表情で相槌をうったけど、これ以上説得しても私の意志が変わらないと判断したみたいで話題を変えてくれた。


一呼吸おいてから持っていた花束を差し出される。