溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

虚弱体質なのか、長距離を走るといつも顔がゆでダコみたいに真っ赤になっちゃうんだ。


「でも、お辛いでしょ?
あ、そうだ、これをお飲みください。
さっき自販機で買ったばかりの水です」


ペットボトルの水を心配そうに差し出してくれた。


「あ、ありがとうございます」


喉がカラカラに渇いていたからありがたく受けとる。


「あのお金」


「いえ、そんなの大丈夫です」


「すみません。いただきます」


「はい。
さっきから見ていたんですが鬼気迫る感じで走っておられたので声をかけにくくて」


「はは」


曖昧に笑って返すしかない。


私が必死で走る姿が異様に見えたのかなって思うとちょっと恥ずかしい。


彼の知ってるお嬢様達は、汗だくになるほど走ったりしないだろうから。


冷たいお水で喉を潤したら、少し体が楽になったような気がした。