溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

紫音にばかり頼りきって、私だけが甘えてばかりいたくない。


のろのろ歩いていたけど、急に眩暈がしてとうとう膝から崩れ落ちるようにしゃがみこんでしまった。


鉛のように身体が重くて動けない。


だけど、少し休憩をとったら、また休み時間ギリギリまで走れるだけ走ろう。


砂利の上にペタンとへたり込んだらお尻が冷たい。


「お嬢様っ、大丈夫ですか?」


すぐ後ろから、声をかけられて飛び上がりそうなくらい驚いた。


振り返ると、そこに立っていたのは困惑した表情を浮かべる執事の沢田さん。


なぜかピンク色の薔薇の花束を抱えている。


「顔が赤くなっています。苦しいですか?」


彼は私の前で膝をついて顔を覗きこんできた。


「あ、大丈夫です。私いつもこんな感じで。少し運動するだけで真っ赤になるんです。
気にしないでください」