溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く

「お嬢様、すみません。俺がもう少し気をつけていれば……」


「ううん、紫音のせいじゃないよ。
私が勝手に転んじゃっただけだから」


そう、紫音は完璧に私を守ってくれていた。


ただあっさりアウトになったのは私の体力の無さと運動能力の低さのせい。


「とにかく保健室へ行きましょう。早く手当しないと」


「ちょっと擦りむいただけだか、ひゃっ」


最後まで言い終わらないうちに身体がふわりと宙に浮く。


彼に軽々とお姫様抱っこされていることに気がついて、顔が熱くなる。


「あ、しおん……恥ずかしいよぅ」


気のせいだろうか、今日は彼との接触回数が尋常じゃ無い。


もう、こんなの心臓がもたないんですけど。


それに、公衆の面前で抱っこされちゃって恥ずかしすぎる……って思いつつ周りを見れば。


「疲れた、もう歩けない。私も抱っこ」


「私もー」


「足が痛いわ、私もお願い」