職員室に行こうとした時に廊下で話している女子生徒にでくわして気まずかった。


だけど、彼女達は噂話に夢中になっていて私がコソッと後ろを通り過ぎたのにも気づいていないみたい。


思わずはぁっ、て重いため息が溢れる。


どうして、この手の噂ってこうも早く広がってしまうんだろう。


悲しいかな、ほぼ本当のことだから仕方がないのかもしれないけど。


あれから、紫音は我が家の家計を助けるためにアルバイトに励んでくれている。


執事アルバイトって言って、単発でエクスクルーシヴ科の生徒の家庭にお手伝いに行くお仕事があるらしい。


毎朝、職員室の前にある掲示板に執事用の特別な求人が貼り出される。


学校側にチェックされ認められた仕事内容で斡旋してもらえるから、おかしなものは無く安心と言える。


逆を言えば、学校が認めたアルバイト以外はいかなるものも禁止。