「誕生日、どうしたい? おまえの好きなところに連れてってやる」
「そう言われても思いつかないなあ。でも美味しいものは食べたい。あとケーキも食べたい」
碧は私の頬をふにっと軽くつねった。
「ふへ?」
「おまえ、やっぱ子どもなんだなー」
碧は私の目の前でにやにやした。
なんだか腹が立ってきて不貞腐れてやりたくなる。
「どうせ子どもですよー」
そう言って私はくるりと背中を向けると碧から思いきり離れてやった。
「冗談だよ。こっち戻ってこい」
「やーだ。子どもだもん」
拗ねてみせたら碧はこっちに体を寄せて、私を背後から抱きしめた。
「ごめんって、柚葉。謝るからこっち向いて」
碧の困惑した声が、おかしくて笑いそうになるのをこらえた。
もう少し困らせてやりたくなったけど、素直に振り返った。
そうしたら、碧は私の頭をつかんでキスをしてきた。
不意打ちで息が止まりそうになって、荒い呼吸をしてしまった。
碧はにやりと笑って、低い声で静かに告げた。
「俺がおまえをオトナの女にしてやるよ」
どきりと胸が高鳴った。
碧のこういうところ、卑怯だ。
私をすぐにその気にさせる。
なんでも碧にあげたくなる。
「知らないコト、ぜんぶ教えて」
ぜんぶ、あなたにあげるから。
「そう言われても思いつかないなあ。でも美味しいものは食べたい。あとケーキも食べたい」
碧は私の頬をふにっと軽くつねった。
「ふへ?」
「おまえ、やっぱ子どもなんだなー」
碧は私の目の前でにやにやした。
なんだか腹が立ってきて不貞腐れてやりたくなる。
「どうせ子どもですよー」
そう言って私はくるりと背中を向けると碧から思いきり離れてやった。
「冗談だよ。こっち戻ってこい」
「やーだ。子どもだもん」
拗ねてみせたら碧はこっちに体を寄せて、私を背後から抱きしめた。
「ごめんって、柚葉。謝るからこっち向いて」
碧の困惑した声が、おかしくて笑いそうになるのをこらえた。
もう少し困らせてやりたくなったけど、素直に振り返った。
そうしたら、碧は私の頭をつかんでキスをしてきた。
不意打ちで息が止まりそうになって、荒い呼吸をしてしまった。
碧はにやりと笑って、低い声で静かに告げた。
「俺がおまえをオトナの女にしてやるよ」
どきりと胸が高鳴った。
碧のこういうところ、卑怯だ。
私をすぐにその気にさせる。
なんでも碧にあげたくなる。
「知らないコト、ぜんぶ教えて」
ぜんぶ、あなたにあげるから。