夕暮れリリィ

「うおっ、なんだよねーちゃん。帰ってたのかよ」



あたしが仮眠をとろうと目をとじかけたそのとき、あたしの眠りをぼーがいする声が割って入ってきた。



「いつもなら怪獣みたいな大声で帰ってくるねーちゃんが静かだなんて…。雨でも…いや、雪でも降るんじゃねーか?」




この人を怪獣呼ばわりする失礼なワルガキはあたしの弟のハルト。小学6年生。




「しつれーねっ。だれが怪獣よっ。あたしが怪獣ならきょうだいなんだからあんたも怪獣だからねっ!」



きっとツッコむところはそこじゃないけど、訂正しないと気がすまないっ。



それに、無知な小学生にはこの優しい優しいおねーさまがキチンと教えて差し上げなければ。