「なるほど……だがお前は、少なくとも良き母ではあったはずだ。アルメアに対する愛情はあっただろう? それなのにどうして、その婚約者と関係など持ったのだ?」
お父様は、あくまで冷静にお母様と接していた。
当然怒りは覚えているだろうに、とても落ち着いている。故に私は、出てきそうになった言葉を収めざるを得なかった。
ここは恐らく、お父様に任せた方がいいのだろう。子供の意見は、後で聞かせればいい。そう思って、私は隣のイルルドの手をそっと握る。
「……見届けよう、姉さん」
「ええ……」
それだけイルルドは、全てを察してくれた。
彼は力強く、私の手を握ってくれている。それだけで私は落ち着けた。
きっと、それはイルルドも同じだったのだろう。彼の表情が、少し緩んだのを私は認識した。
「仕方なかったのよ。リビルトは、私に随分と惚れ込んでいたみたいだし……断ると悪いと思ってしまったの」
お父様は、あくまで冷静にお母様と接していた。
当然怒りは覚えているだろうに、とても落ち着いている。故に私は、出てきそうになった言葉を収めざるを得なかった。
ここは恐らく、お父様に任せた方がいいのだろう。子供の意見は、後で聞かせればいい。そう思って、私は隣のイルルドの手をそっと握る。
「……見届けよう、姉さん」
「ええ……」
それだけイルルドは、全てを察してくれた。
彼は力強く、私の手を握ってくれている。それだけで私は落ち着けた。
きっと、それはイルルドも同じだったのだろう。彼の表情が、少し緩んだのを私は認識した。
「仕方なかったのよ。リビルトは、私に随分と惚れ込んでいたみたいだし……断ると悪いと思ってしまったの」



